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お店を出て流れそうになる涙をどうにか我慢しながら、
バス停へと向かう。
ハンが私に言った言葉は、何も間違っていない。
ハンの優しさが当たり前になっていた私は、
改めて強く言われて言葉が出なかっただけだ。
言い訳も思い浮かばない。
ハンが全て正しいから。
「………」
バス停に着き、バスを待っていると反対車線にリノの姿を見つける。
その隣には綺麗な女性がいて、
リノと腕を組んで歩いているのが見えた。
「っ…」
今まで我慢していた涙は流れ、2人から目線を逸らす。
“ ヒョンはAのこと、とっくに忘れてるぞ ”
そうハンの言葉を思い出し、悲しみを通り越して笑ってしまう。
ハンの言う通りだった。
再び顔を上げ2人の姿を見つけると、
横断歩道を渡り私がいるバス停に近づいていた。
もう逃げることも出来ず、
歩いてくる2人を真正面から目を背けずに受け止める。
リノ『ぁ……、』
私に気づいたリノは、小さな声を漏らし女性が組んでいた腕を離した。
不思議そうな顔をしてリノを見ている女性は、
私に気づき、少し眉間に皺を寄せ私を睨んでいた。
「………」
ちょうどバスが来ると、
女性はリノの腕に手を回しバスの方へと引っ張っていく。
私もそのバスに乗らないといけないのに。
視界は涙で何も見えなくなり、乗るのを諦め再びバス停のベンチに座った。
ハンは、もしかして、知ってた…？
だから私に諦めるように言ったのかな…
──────
「ハニ、」
ハン『A、？戻ってきたのか…？ぇ…なんで、そんな泣いて』
結局次のバスに乗るのもやめ、お店に戻ると、
ヒョンジンとハンはまだ席に座ってお酒を飲んでいた。
涙でぐしゃぐしゃな私の顔に驚きつつ、
手で流れる涙を拭ってくれるハンは“ごめん”と謝る。
「…知ってたんでしょ、」
ハン『え？』
「っリノに彼女ができたこと、」
ハン『…………』
やっぱり。
だから、忘れろって言ってくれたんだ。
「……ありがとうっ、」
ハン『分かったから泣きやめ』
溢れる涙はハンの手によって雑に拭かれていく。
そんな中“はい”とハンカチを出すヒョンジンが目に入り、
“ありがとう”と受け取って涙をふく。
ヒョンジン『そんな雑に拭くなよ』
ハン『え？あぁ、ごめん』
ヒョンジン『可愛い顔に触るな』
ハン『はぁ？うるせー』
そんな2人のやり取りをみて、笑みが浮かんだ。
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belle(プロフ) - ヒョンジン〜もう素敵な世界観すぎて感動しました！泣Kii123さんの作品どれも大好きです！ (12月20日 23時) (
レス) @page50 id: fb48995cf6 (このIDを非表示/違反報告)
Saa(プロフ) - ヒョンジンが報われてよかったです！ (11月26日 8時) (レス) @page50 id: 77cba17a92 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆしき(プロフ) - 今作も最高ですし泣きました。毎回とても素晴らしい作品を執筆して頂きありがとうございます。感謝しかないんですけれども.....次回作も楽しみにしております。お体には気をつけてください.... (11月23日 21時) (レス) @page50 id: 80317f73c9 (このIDを非表示/違反報告)
雨 - 面白すぎました！展開も最高です！次回作もとてもたのしみです！！ (11月23日 20時) (レス) @page50 id: 6dabbf1a66 (このIDを非表示/違反報告)
雨 - 最高に面白いです！！ (11月22日 1時) (レス) id: 6dabbf1a66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kii123 | 作成日時：2023年11月10日 23時
