49 (hj) ページ49
合鍵を使いAの家のドアを開ける。
リビングの電気は消えているのがみえ、
やっぱり寝てるかと少し落ち込む。
大きな音を立てないように、
静かに寝室に向かっているとドア越しに音楽が鳴っているのが聞こえた。
何聞いてるんだろう、
と思った瞬間、その歌が俺らがカムバした曲だと分かる。
今まで歌を聞かなかったAが、
俺らの歌を聞いてくれている。
素直に嬉しい。
寝室のドアを静かに開け、ベットをみると
Aは体を起こしてスマホで動画をみていた。
『A』
「っわ、！ビックリした、」
俺に気づいていなかったのか、
Aはビックリしてスマホを投げる。
『ただいま』
「おかえり、」
ベットの下に落ちたスマホを取りながら答えるAの手を引き、思いっきり抱きしめる。
『曲、聞いてくれてた？』
「うん聞いたよ何回も。カッコイイね」
『だろ？』
「忙しいのに来てくれてありがとう」
『ううん、寝てると思ってたから嬉しい』
「私もヒョンジンに会えて嬉しいよ」
はぁ、癒される。
しばらくAの首に顔をうずめ、
抱きしめていると一気に襲いかかる疲れと眠気。
「ヒョンジン、」
『ん、』
Aは俺が力を抜けていくのが分かったのか、
体を離して俺をベットに倒す。
「お疲れ様、おやすみ」
そうAが俺にキスをしてくれたの感じ、意識が遠のいていった。
───
アラームが鳴り、目を覚ます。
Aが俺に抱きついて寝ているのを感じ、抱きしめ返す。
ああ、ずっとこうしていたい。
昨日すぐに寝てしまって後悔…
しばらくAを抱きしめていると、
スマホに通知が来る。
“今から迎え行く”
チャニヒョンからのメッセージを確認すると、
Aを起こさないようベットから出た。
『行ってきます』
寝ているAの頬にキスをすると、そっと家を出た。
ﾊﾞﾝﾁｬﾝ『よっ、楽しく過ごせた？』
車に乗り込むと、チャニヒョンは俺を見て微笑んでいる。
『いや…すぐに寝ちゃいました』
ﾊﾞﾝﾁｬﾝ『ハハ、まあそうだろうな』
“少しでも一緒にいれて良かったじゃん”
と笑うチャニヒョンは、本当に最高のリーダーだ。
『ありがとうございます』
そうお礼をし、Aにメッセージを送る。
ﾊﾞﾝﾁｬﾝ『もう少し頑張ればまとまった休みとれるから』
“それまで頑張ろうな”
その言葉を聞き、“はい”と大きく頷いた。
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作者名：Kii123 | 作成日時：2023年3月29日 23時
