a convenient relationship (ページ45)

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「お邪魔します」

Aを下まで迎えに行き静かに宿舎に入る。

どうせ、リビングにいるからバレるだろうけど。

Felix『A〜』

案の定リビングにいたヨンボクが、
Aに抱きつく勢いで走ってくる。

『ダメ』

Aを背中に隠すと、ヨンボクがブーブー文句を言っては後ろにいるAに手を出そうとする。

ハン『初めまして』

「初めまして、お邪魔します」

リノ『おー写真で見たままだね、可愛い』

『Aこっち』

部屋に連れていこうとAの手を引くと、

Felix『待ってよ少し話そうよ』

とヨンボクが反対のAの手を取り引っ張る。

「えっと……」

ハン『そうだよ、せっかくだし』

『やだ』

リノ『そう言わず』

Aの手を掴んでいる俺の手はリノヒョンによって、解かれヨンボクがAを引っ張っていく。

まあ、こうなると思った。

Felix『A元気だった？』

「うん、ヨンボクは？」

Aも俺の事を見向きもせず、ヨンボクと話をしている。

なんてやつだ。

『離れろ』

ヨンボクの手をAから離すと、
ヨンボクは、ムッとした顔で俺を睨む。

リノ『嫉妬してる』

ハン『ハハ、ヒョンジンのこんな姿見れるなんて』

Felix『嫉妬深い奴〜』

『うるさい』

なぜか、Aの隣はヨンボクとリノヒョンに取られ、
ハンと俺の隣でリビングに座る。

「皆さんがいるのに、お邪魔してすみません」

ハン『全然大丈夫だよ〜』

リノ『ところで、ヒョンジンとはどこで出会ったの？』

「…え、ああ、たまたま公園で」

ハン『公園？なにそれ』

『A、別に言わなくていい』

「え？あ、ごめん」

リノ『何で。いいじゃん』

Felix『そうだったんだ』

ハン『それで？どっちが声かけたの？』

「それは、私が」

俺の言葉は無視され、みんなから質問を受けるAは
俺の様子をチラチラ伺いながら答えている。

リノ『えーなんて？』

「その時、財布を落としてしまって…財布見てないか聞いて…… 」

ハン『わ〜』

リノ『そんな偶然知り合うもんなんだな』

Felix『……』

ヨンボクは未だにAを想っているんだろうか。
少し嫉妬しているようにも見える。

「出会ったのは本当たまたま、です。」

『もういいだろ、部屋行こ』

ハン『え〜ダメダメ。Aちゃんご飯は？』

「……まだ、です」

Felix『みんなで食べよ』

リノ『いいね』

やっぱり連れてくるんじゃなかった。