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今日もAの家にお邪魔している。
いつもAの家で会っていても、
Aは文句のひとつも言わない。
本当は外でデートしたり、普通にご飯食べたりしたいだろうなぁ。
『A』
「んー?」
『今度、宿舎くる?』
「え……?」
『Aの家ばっかりだし』
「飽きちゃった?」
『俺はいいんだけど、Aがどうかなって』
「私は場所なんかどこでもいいよ」
“ヒョンジンと一緒にいれるだけでいい”
そう笑うAに、つられて笑みが浮かぶ。
『メンバー達に会わせたくないけど、宿舎しかないからさ』
「会わせたくない?」
『うん。手出されたくないから』
「なにそれ」
そうAは“ありえないでしょ”と言って笑っている。
いや、本当に嫌なんだけどな。
──────
今日は久しぶりのオフで、
みんな外出するらしくAを呼んだ。
シャワーを浴びようと部屋をでると、
ハンがソファに座っていて俺に“おはよう”と声をかける。
ハン『今日Aちゃん来るって?』
ニヤニヤしながらキラキラした目で見てくるハンに、
いつどこで誰に聞いたのか、ゾッとしてしまう。
『なんで知ってんだよ』
ハン『電話盗み聞きした』
『うわ、最低だな』
ハン『みんな外出するって言ってたから呼んだんだろ』
『…………』
ハン『俺はいるからな〜』
『外出するって言ってただろ』
ハン『嘘だよ〜』
もう、本当に最悪だ。
ニヤニヤして俺を茶化すハンを無視して、シャワーを浴びに行く。
Aはもう準備してるだろうし、
今更断ることもできないしなぁ。
シャワーを浴び、リビングに戻ると
何故かリノヒョンとヨンボクがのんびりしている。
Felix『A何時に来るの?』
『…………』
ハンの奴…
ハンを睨むとリノヒョンの後ろに隠れる。
リノ『なぁ、いつくんの?』
『……会わせたくない』
Felix『でた、独占欲のかたまり』
〜♪
Aからの着信で、何かを言ってるみんなを無視して部屋に戻る。
「今家出たよ」
『うん、迎え行けなくてごめん』
「ううん。近いし全然大丈夫だよ」
『みんな外出するって言ったんだけど、何人か鉢合わせするかも』
「ああ、そっか。」
そっか。だけ?
相変わらずAは、俺以外に興味なくて可愛い。
『下着いたら連絡して』
「分かったまたね」
とAとの電話を切る。
リビングから楽しそうな3人の声が聞こえ、ため息がでた。
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作者名:Kii123 | 作成日時:2023年3月29日 23時