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Felix side
レッスンを終え急いで準備をして
先にホテルに入り、Aにメッセージを送る。
“向かいのホテル0811に入って”
メッセージ送り、ホテルに入って待っていると、
ドアのノックが3回鳴る。
『A』
扉を開けるとAが立っていて、抱きしめる。
「待った？ごめんね」
とAの手は俺の背中に回る。
『待ってない』
「そう？今日もおつかれ様」
『ありがとう』
Aを離すことなく、抱きしめたまま部屋の中まで移動する。
「ご飯食べた？」
『ん？まだ』
「なんか頼む？」
『Aの家行きたい』
「え？」
『俺らいつもホテルでしか会ってないじゃん』
何回目だろう。
Aの家に行きたいと伝えたのは。
その度に、申し訳なさそうな顔をして断られる。
「…そうだね、また今度ね」
『いつ？今度って』
抱きしめていた体を離すと、Aをベットに座らせる。
「いつだろう、」
『何で嫌なの』
「ほら、片付けてないし、」
『気にしない』
「…狭いし、」
『気にしないよ』
そんなのが、理由？
「…………」
少し黙ったあと、Aは俺の頬にキスをする。
『あ、誤魔化した』
いつもそうだ。
でも、目の前に微笑んでいるAをみると、つられて笑顔になってしまう。
「ヨンボガ、お腹減った」
『ん、なんか頼もう』
話を逸らされているって分かっていても、言い返すことはできない。
──────
『こっち来て』
ご飯を食べ終え、ソファでゆっくりしているAをベットに呼ぶ。
ソファから立ち上がり俺のところにくるAを
後ろから抱きしめる。
『次はいつ会えるかな、』
「ヨンボクに合わせるよ」
『早く会いたいな』
「そうだね」
とAは俺の手を握り、指を絡める。
スキンシップが多い俺だけど、
Aはそれを全て受け止めてくれる。
それがまた嬉しくて頬が緩む。
『A』
「ん？」
『好き』
「うん、私も」
そうAの声が聞こえ、体を離す。
「ん？」
不思議そうな顔をしているAにキスをする。
『俺のこと興味なかったくせに、何で付き合ってくれたの？』
「、え…？」
ずっと、気になっていた。
本当に相手にされていなかったのに。
告白した時だって、1回断られていた。
ただ俺が“考え直して”と強引に保留にしたから。
「好きだからだよ」
そう答えるAに少し不信感を抱きつつも、
嬉しくてAを抱きしめた。
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作者名：Kii123 | 作成日時：2023年3月29日 23時
