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22 (hj) ページ22

『もしもし』


Felix『何してんの?』

『え?』


Felix『今どこ?いつ帰ってくんの。待ってるのに』


と拗ねたヨンボクの声が聞こえてくる。


『ああ、ごめん』

Felix『反省会しようと思ったのに』



『反省会って、別に反省するようなことしてないだろ』



Felix『それがさ、俺早まってAに告白しちゃったんだよ』

『え?』

告白、?

Felix『返事はもらえてないんだけど』



『そ、そう…』

保留ってことか?


Felix『まあ…もう遅いし、明日聞いて』

『うん』

“じゃあまたな”とヨンボクとの電話が切れる。

ヨンボクの奴…告白したのか。
Aも、断ることなく保留にしたんだな…


寝室に戻るとAは布団にくるまったまま、目を閉じていた。



『寝た?』


そりゃ寝るか。もう1時になろうとしている。


起こさないようAの隣に座り、頬を撫でる。



Aはヨンボクのこと好きなのか?

返事はどうするつもりなんだろうか。



もしAが付き合うと決めれば、俺との関係は終わりだろうな。

『……はぁ、』


所詮、俺らは体の関係だけだ。


──────






『おはよ』

まだ朝の5時。

Aは目が覚めたのか俺が起きていたことに、少しビックリしている。

「……おはよ、早いね」

時計をみたAは俺にそう答えると、体を起こす。

『6時過ぎには出ないと』



「そっか、じゃあ私も起きる」



『A』


「ん?」



『好きだよ』



「…え、?」


『ヨンボクじゃなくて、俺を選んで』



ああ、俺は何を言ってるんだ。

Aは答えに困っているし、
まず“好き”と言うべきではなかった…かな。


でも、このままだとAがいなくなっちゃう気がして。




「どうしたの、」



『俺の傍から居なくならないで』



「……………」


Aは何も答えはしない。

ただ、俺の手を握って抱きしめてくれた。




『なにも言わないんだ』



「…へへ、そうだね、」


『居なくならないってことだよね』


Aの首に顔をうずめると、
小さな声で“うん”と聞こえ安心する。


それが、嘘でもいい。


今は否定せず頷いてくれるだけでいい。

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作者名:Kii123 | 作成日時:2023年3月29日 23時

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