a convenient relationship (ページ3)

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ヒョンジン side

朝起きるとAは隣にいなかった。

“今日は先に出るね”

一言だけメッセージが届いていた。

俺も帰るか、

そうベットから腰をあげ、簡単に準備をする。

ﾊﾞﾝﾁｬﾝ『おかえり』

『ヒョン、ただいま』

珍しく鉢合わせたヒョンに少しビックリしつつ、
そのまま部屋へ向かう。

ﾊﾞﾝﾁｬﾝ『どこに泊まってきた？』

『…え？…知り合いのとこに、』

ﾊﾞﾝﾁｬﾝ『気づかないと思ってた？もう半年ぐらい経つよね』

『……はい』

やっぱ、バレてたか。
みんなが寝た後にAのところに行くことが多かったのに。
チャニヒョンには何も隠せないな。

ﾊﾞﾝﾁｬﾝ『ここ最近ヒョンジン調子良かったから、何も言わなかったけど、さすがに外泊が多いよ』

『……すいません』

ﾊﾞﾝﾁｬﾝ『彼女？』

『いえ、彼女じゃないんです』

ﾊﾞﾝﾁｬﾝ『え？じゃあ何…？』

『……体の関係だけです』

そう小さな声で答えると、チャニヒョンは
目を見開きビックリしている。

そりゃ、そうだ。ビックリするに決まってる。

『メンバー達には迷惑かけません』

と頭を下げる。

ﾊﾞﾝﾁｬﾝ『いや……誰なの？相手、』

『……みんなの知らない人で…』

ﾊﾞﾝﾁｬﾝ『うん、だから誰？』

『一般の人です』

ﾊﾞﾝﾁｬﾝ『……そっか、尚更気をつけないと』

チャニヒョンの顔は、まいったというような表情をしていて、何も言えなくなる。

ﾊﾞﾝﾁｬﾝ『今日はダンス練習だけだから少し休んで』

それ以上何も言わないチャニヒョンは、部屋へと戻っていく。

Aと出会って半年以上は経つが、
俺のことに興味はないし、
基本会いに行くのは俺の方だし、Aから“会いたい”など言われたこともない。

自分のことも多く語らないAのことは、
正直知らないことの方が多い。

『はぁ、』

大きなため息をつくと、
“どうした？”と後ろからチャンビニヒョンの声がする。

『いえ、何も…』

ﾁｬﾝﾋﾞﾝ『ご飯は？』

『……食べてないです』

ﾁｬﾝﾋﾞﾝ『鶏肉あるよ』

『大丈夫です』

何故かニコニコしているヒョンに、大丈夫ですと言うと部屋に戻る。

もし世間にAのことがバレようもんなら、
メンバーにも、事務所にも、色んな人に迷惑がかかる。

もちろんAにも、迷惑がかかるだろう。

でも、俺はAと関係を絶つことは出来ない。