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ヒョンジン side
『…………はぁ』
Aと最後に会って1週間が経った。
久しぶりだな、こんなに会わない期間が続くのは。
でもまだたくさんのスケジュールが残っていて、
どう頑張ってもAと会える時間なんて無い。
ハン『ヒョンジナ、寝ときなよ』
『……うん』
車で移動中みんな寝ている中、
ハンは起きていて俺に話しかける。
確かに、少しだけでも寝ないとな……
Aからの連絡なんて来ない。
自分で“連絡は控えて”と言っといて寂しくなるなんて。
ハン『ヒョンジナ』
『ん？』
ハン『例の子と会ってない日が続くと、あからさまに疲れが顔に出てるぞ』
『そんなことねーよ』
ハン『そう？でも、あと1週間以上は会えないだろうな』
そうか、もうすぐ海外公演か。
楽しみな気持ちとAに会えない寂しさが入り交じる。
ハン『リハ、頑張らないと』
そう隣に座っているハンは“おやすみ”と言うと目を閉じた。
Aにメッセージを送ろうと携帯を開くも、
時刻は午前3時と表示されていて、思わず呆れ笑いがでてしまう。
こんな時間に送っても返事なんかくるわけない。
ましてやAは夜行性ではないし。
寝よう、少しだけでも。
Aに連絡はせずに目を閉じた。
──────
歌番組の控え室。
そこにもカメラは入りプライベートな空間はない。
人のいないところに抜け出すと、Aに電話をする。
『A元気？』
「元気だよ。ヒョンジンは？」
久しぶりにAの優しい声を聞いて、ついホッとする。
『会えなくて寂しいよ』
「ハハ、そんなこと言うなんて珍しい」
『落ち着いたら行くから』
「うん待ってるね。美味しいご飯でも食べよう」
『いいね』
「ヒョンジン、無理しないでね」
『うん』
「私も会えな、……へへ、やっぱりいいや。」
『え？』
会えな……？ん？なに？
ﾊﾞﾝﾁｬﾝ『ヒョンジナ〜』
途中で言うのをやめたAに問いただそうとするも、
チャニヒョンが俺を探す声が聞こえる。
「呼んでるよ、じゃあまたね」
『え、ちょっ、』
そうAに一方的に電話を切られてしまう。
ﾊﾞﾝﾁｬﾝ『ヒョンジナ、戻るぞ』
俺を見つけたチャニヒョンは、控え室に俺を引っ張り戻す。
みんなのうるさい声が耳に入り、
これはこれで、なぜかホッとして笑みがうかんだ。
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作者名：Kii123 | 作成日時：2023年3月29日 23時
