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ヒョンジン side
Aが手を握ってくれて、体の疲れが癒される気がした。
ただ、我慢はできない。
目の前にあるAの白い首筋を舐めると、
ビクッと体が反応して声を出す。
「っ...ん、」
その可愛い声に俺もまた反応し、握られていた手を離すと徐々に上へと上げる。
「ぁ、……っ」
まあ、俺が我慢できるはずかない。
「っヒョンジナ……、」
『何?』
「のぼせ、るよっ…」
とAは俺の手を捕まえ、俺の方を向く。
頬は赤くなっていて
暑いからなのか、恥ずかしいからなのか、目をとろんとさせて俺をみる。
仕方ない。上がるか。
そう俺の方を向いているAにキスをして、
逃げないよう首に手を回し捕まえる。
「…ん、っぁ」
そうAの声が漏れた瞬間、舌をいれる。
「っ…ちょ…っと、」
キスをしながら力が抜けていくAを抱き、湯船の淵に座らせる。
『出る?』
俺の首に腕を回しているAは、
俺の言葉にコクンと頷くと俺にギュッと抱きついてくる。
『……』
本当無意識なんだろうが、小悪魔な女だ。
こんな姿、他のやつに見せたくないな。
──────
「ヒョンジン、一緒にお風呂入るのは今日が最初で最後だよ」
『へ?』
そんなバカな。
AはTシャツを着ながらそんなことを言うもんだから、つい間抜けな声が出る。
「へ?じゃなくて、」
『やだ』
「やじゃない」
『やだ』
嫌に決まってんだろ。
これが最初で最後なんて。
何百回と一緒にお風呂に入らなきゃ。
「…………」
俺を睨むAを無視して布団に潜り込む。
“あっ”
とAの声が聞こえるが無視をして目を閉じる。
「もう…おやすみ、ヒョンジナ」
と呆れた声が聞こえ、
Tシャツに着替えたAは布団に入る。
『Aおやすみ』
布団に入ってきたAを抱きしめると眠りについた。
──────
目覚めるとAはまだ眠っていた。
そりゃそうか、まだ朝日も出ちゃいない。
次いつ会えるか分からない。
こんなに、Aの存在が俺の中ででかくなるとは…
正直Aがいなくなったらと、考えるだけでゾッとする。
ただAがいなくなったとしても、
俺には何も言う権利はない。
だけど、まだ一緒にいてほしい。
そう願い、寝息を立てるAの頬にキスをすると、
静かにベットから出た。
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作者名:Kii123 | 作成日時:2023年3月29日 23時