a convenient relationship (ページ11)

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ヒョンジン side

お互いの宿舎を行き来する俺らは、
今日もみんなで飯を食べていた。

Felix『ただいま』

そう個人の仕事から帰ってきたヨンボクは、
いい匂いーとご飯の匂いにそそられたのか部屋にも行かず、ご飯が置いてある机に座る。

“おつかれー”とみんなが声をかける中、俺の隣座るヨンボク。

Felix『お腹減った』

そう言うヨンボクから、匂ったことのある香水の匂いがした。

ん？この匂い……どこで匂ったんだろう？

『ヨンボガ』

Felix『なに？』

『香水変えた？』

Felix『うん、よく気づいたね』

とご飯を頬張りながら嬉しそうに俺をみるヨンボク。

Felix『貰ったんだ。色んな匂いをブレンドして作ってくれたらしい、世界に一つだけの香水』

『へぇ、』

そんな笑顔で。
誰に貰ったか知らないが、よほど嬉しかったんだな。

Felix『付けてみる？』

『うん、また今度』

と先にご飯を済ましていた俺は立ち上がり部屋に戻った。

携帯をだしAとのトーク画面を開く。

“今なにやってんの？”

そうメッセージを送り返事を待つ。

『既読になんないな』

Aはあまり携帯をいじらないからなぁ。

電話だったらすぐ出るのに。

ハン『ヒョンジナ〜』

ドアをノックする音が聞こえ、返事をする間もなくドアが開く。

『なに？』

ハン『あ、いた。』

いないとでも思ったのかよ。

確かに最近は前よりAの家に行くことが多いけど。

ハン『そろそろ忙しくなるから、宿舎にいなよ』

『分かってるよ』

カムバが決まり、忙しい日々が続くだろう。
今でさえレッスンでバタバタしてんのに。

ハン『チャニヒョンが心配してたよ』

『……うん、分かってる』

ハン『リノヒョンも』

唯一Aとの関係を知ってるメンバーは、
俺に聞きたいことたくさんあるはず。

ハンも分かっていて、遠回しに伝えているんだろう。

『ごめん』

ハン『別に謝ることじゃない。明日は朝早いし、部屋にいるか確認したかっただけ、またな』

とドアが閉まる。

『はぁ、』

小さなため息をつくと、通知音が鳴る。

“映画見てるよ”

そう一言Aから返信がくる。

“明日行く”

これからもっともっと忙しくなるし、
明日は朝が早い分少し早く終わるはず。

会えない日々が続く前に会っておこう。