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アイエン side
ヌナの手を取り家の方へ歩き出すと、ヌナも俺の手を握り返してくれた。
今のヌナには悪いけど、俺は今凄く嬉しい。
家に着き、一旦ヌナをソファに座らせる。
『大丈夫ですか？』
「うん、ありがとう」
涙は引いていて、少し困ったように笑うヌナ。
『僕のせいで、ごめんなさい。せっかくの誕生日なのに…』
「ううん、イエニのせいじゃない謝らないで」
『でも……』
「実際目の当たりにすると、結構ショックだね…」
そう話すヌナ。
前から浮気してることは知ってるようだったけど、
実際に見たのは今日が初めてみたいだ。
「しかも、複数いるね」
『………』
「本当、器用に…」
『ヌナ…』
「正直イエニに言われなかったら、気づかなかったかも。ヒョンジンが浮気なんかするわけないって」
そう話すヌナはまた目に涙が溜まっていく。
「本当…バカみたい」
『ヌナ、ヒョンのこと許したらダメです』
「え？」
『こんなに悲しませて、泣かせるなんて。酷いです』
「そうだね、私もそう思う」
と話すヌナはすごく悲しそうに、泣いていた。
〜♪
さっきからずっと鳴り続けるヌナの携帯を取ると、電源を落とした。
電源を落としたことをとくに何も言わないヌナは、
俺を見て「喉乾いちゃった」と涙目で言う。
『あ、コーヒーいれますね』
とソファから立つとキッチンへ向かう。
ヌナはボーっと座ったまま動かない。
はぁ、誕生日なのに。
そう思うと胸が痛くなる。
〜♪
すると、次は俺の携帯が鳴る。
どうせヒョンだろう。
そう思いながら画面を見ると案の定ヒョンからの電話。
出ようか迷っていると、
「出て。ヒョンジンでしょ。一緒にいるって伝えて」
とソファから声が聞こえる。
『もしもし？』
ヒョンジン『Aはどこ？』
『今一緒にいます』
ヒョンジン『そう。電話出るように伝えて』
『ヒョン今日なんの日か知ってますか？』
ヒョンジン『え？何？』
やっぱり覚えてないんだな……
ひどい彼氏だ……
『ヌナの誕生日です』
ヒョンジン『……あぁ…そうだな』
『ヒョン、ひどいです。』
ヒョンジン『Aに代わって』
そう言われヌナを見ると、首を横に振っている。
まだ、何も言ってないのに…
『ヒョン、今日はすいません切ります』
そう言うとヒョンの返事を聞く前に電話を切った。
『どうぞ、』
と何も言わずコーヒーを渡すとヌナはありがとうと微笑んだ。
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belle(プロフ) - Kii123はじめまして！全作品読ませていただいたのですが、どれも感情を揺さぶられるものばかりでお話に入り込んでしまいました…Kii123が書くヒョンジンがどれも好きです、笑 次作も楽しみにしてますね！ (9月3日 0時) (
レス) id: a2ba23688b (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - 次の作品も楽しみにしております！また、長々と失礼しました (2023年3月30日 2時) (レス) id: 65273ce06c (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - Kii123さんの作品で一貫して好きなところはエンディングが後ろ髪を引かれるようなクセのあるところです。ハッピーエンドともバットエンドとも読者のその時の感情や環境によって変わるようなユーモアがありオリジナリティ溢れるところが大好きです。 (2023年3月30日 2時) (レス) id: 65273ce06c (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - またいい作品をありがとうございます…Kii123さんの作品が大好き過ぎてちょっと落ち込んだ日とかに読んでるんです笑ずっとこの作品のことは知っていたんですがやっと読めました笑 (2023年3月30日 2時) (レス) @page39 id: 65273ce06c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kii123 | 作成日時：2023年3月7日 23時
