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“ごめん、会社の飲み会が急に入った”
そう連絡が来たのは夕方だった。
誕生日おめでとうの一言もなければ、約束も破られる。
イエニに連絡したい気持ちを抑える。
もう、イエニを利用してるって思われたくない。
作ったご飯を温め、食べていると自然と涙が流れる。
普段約束破るのはいいとしても、
今日は誕生日なのに。そう思ってしまうこれはワガママになるのかな？
飲み会が終わって行くとも言われなかったから、
完全に誕生日ってことを忘れているんだろう。
そう思うと心が痛み、涙が溢れる。
電話が鳴り、画面を確認するとイエニからだった。
『ヌナ？』
そう言う優しいイエニの声を聞き、また涙が出そうになる。
少し話をすると、イエニはカフェに来て欲しいと言う。
カフェに向かうと、イエニが立って待っててくれていた。
おまたせと手を振ると、ニコッと笑いイエニは目を逸らす。
ふと目の前のカフェをみると、
ヒョンジンと知らない女の人が腕を組んでる姿が目に入る。
この前会ったスアって人ではない、違う女の人。
仲良さそうに話している姿を見て唖然とする。
ヒョンジンが私に気づきこっちに来ると、
ここで何してるの？と尋ねる。
いやそれは、こっちのセリフでしょ…
チラッと女の人をもう一度みると、
「スアじゃない…」そう呟いてしまった。
涙をこらえ下を向くとヒョンジンは私を抱きしめ、
『なんでイエニといんの？』と耳元で呟く。
謝ることもなく…
説明するわけでもなく…
本当に、ヒョンジンは悪い男だ。
ヒョンジンに何も言わず腕から抜け出し、
イエニの元へ行き、行こうと声をかけ歩き出した。
『ヌナ、』
早歩きで歩き続けていると、
イエニから腕を掴まれてふと足を止める。
『…ヌナ、ごめんなさい』
私の顔を見るやいなや謝るイエニに、何でイエニが謝るの？と思っていると、イエニが私の頬を拭う。
あぁ、わたし泣いてるんだ。
『泣かないで』
「っうん…、」
『僕がカフェに来てなんて言ったから…』
「ううん、っ」
イエニが悪いんじゃない。
そう言いたくても涙が止まらなくて声が発せない。
『ヌナ帰りましょう、僕の家に』
そうイエニは私の手をとり、歩き出した。
それを断る理由は無かった。
1人になりたくなかった。
今は、目の前にイエニがいる。
今日は甘えよう。
そう思いイエニの手を握り返した。
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belle(プロフ) - Kii123はじめまして！全作品読ませていただいたのですが、どれも感情を揺さぶられるものばかりでお話に入り込んでしまいました…Kii123が書くヒョンジンがどれも好きです、笑 次作も楽しみにしてますね！ (9月3日 0時) (
レス) id: a2ba23688b (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - 次の作品も楽しみにしております！また、長々と失礼しました (2023年3月30日 2時) (レス) id: 65273ce06c (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - Kii123さんの作品で一貫して好きなところはエンディングが後ろ髪を引かれるようなクセのあるところです。ハッピーエンドともバットエンドとも読者のその時の感情や環境によって変わるようなユーモアがありオリジナリティ溢れるところが大好きです。 (2023年3月30日 2時) (レス) id: 65273ce06c (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - またいい作品をありがとうございます…Kii123さんの作品が大好き過ぎてちょっと落ち込んだ日とかに読んでるんです笑ずっとこの作品のことは知っていたんですがやっと読めました笑 (2023年3月30日 2時) (レス) @page39 id: 65273ce06c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kii123 | 作成日時：2023年3月7日 23時
