XXV -25-

43 (hj) ページ43

ヒョンジン side


「普通に起こしてよ」

『寝てるAが悪い』

起き上がったAは俺から離れると、俺を睨みながら文句を言う。

「変態」

『好きなくせに』

「怒るよ」

本気で睨んでくるAに少し焦り、
『プレゼントあるから機嫌もどして』
と、絵を渡そうと試みる。

「ん？なに？プレゼント？」
Aは不思議そうに寝室に行く俺を目で追う。

寝室に置いた絵を持ち、Aにどうぞと見せる。


絵を見るAが黙り込んでしまい、少し不安になって
『A？』と声をかけると

「あ、いや、すごく嬉しくて見入っちゃった」
と俺の顔をみてそう答えてくれた。

『なら良かった』

すごく上手。素敵。ありがとう。
と褒めてくれるAに嬉しくなり口元が緩む。

「ヒョンジン、絵上手なんだね」

『うん、まあ書くのは好き』

「予想以上でビックリした」
よほど気に入ってくれたのか、Aは目立つ所に絵を飾ってくれた。


Aは絵を見てニコニコしながらコーヒーを飲んでいる。
とりあえず、機嫌が良くなったみたいでよかった。

『Aと海。最高の組み合わせだろ』

「モデルがいいってこと？」

『そうだよ』

「へへ、冗談だよ」
そう笑うAをみて俺も自然と笑顔になる。



──────

『A』

「ん〜」

次の日寝ているAに声をかけると、
答えながら俺の胸に顔をうずめ、起きたの？と答えるA。

『まだ寝る？』

「あとすこし」

そう尋ねながらAのキャミソールを捲ると、腰に入ったタトゥーをなぞる。

『少しだけね』

「くすぐったい、」

腰をひねるAが可愛くて、腰を撫でながら、おやすみと言いAの頭にキスを落とす。

「もう…くすぐったいってば、」

そう俺の手を掴むと、俺の顔を見上げて睨む。

うん。全然怖くない。可愛い。


ごめんと掴まれた手の力を抜くと、Aも力を弱めまた俺の胸に顔をうずめる。


はぁ、可愛すぎんだろ。
ニヤける顔をなんとか抑え、Aを抱きしめる。



「ヒョンジナ」

『ん？』




「私と恋愛してくれてありがとう」






end.

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