42 (hj) ページ42
『明日は俺が行くね』
「うん遠いのにありがとう」
絵を描きながらAと電話をする。
Aと付き合い始めて1ヶ月が経った。
週末にしか会えないのは、やっぱり寂しい。
Aから頼まれていた絵も完成するし、明日持って行こう。
「ヒョンジナ、今度リノと話してきてもいい?」
『え?いつ?なんで?』
急にリノヒョンの話をしだすAに、カチンとくる。
てか連絡取ってたのか?
「少しだけ」
『何を話すんだよ』
「ダメなら行かない」
『ダメに決まってる。ヒョンと連絡取ってるんだったら許さない』
「そんな言わなくても」
言うに決まってる。
リノヒョンがAを諦めたとはいえ、何があるか分からないし。
『話したいことがあるんだったら俺が伝える』
「怒んないで」
『怒るよ』
「ごめん。リノと連絡取ってるとかじゃなくて、ついさっき連絡がきて、最後ちゃんと話せなかったから話そうって」
『嫌だ』
「うん。ヒョンジンがそう言うなら行かない」
Aはきちんと、説明してくれるが、
俺はやっぱりヒョンと会うことは許すことはできない。
ただの嫉妬だけど。
行かないと言ってくれるAに甘え、電話を切った。
──────
次の日ハンと会社に行くと、リノヒョンが声をかけてくる。
リノ『ヒョンジナ、おはよう』
『おはようございます』
リノ『Aと話すことも許さないのか?』
ヒョンは笑いながら俺にそう言うと、もうなんとも思ってないからと続く。
『はい。でもダメです』
リノ『昨日Aに断られたよ。厳しい彼氏だなぁ』
『何かあれば僕に言って下さい』
そう返すと、はいはい分かったよと自分の席につく。
やっぱりAが本気で好きになったリノヒョンを見ると、まだ嫉妬してしまう自分が嫌になる。
仕事が終わり、そのままAの家へと向かう。
暗証番号をうち家の中に入ると、
Aがソファに横になって眠っている。
どうりで返事が返ってこないわけだ。
完成した絵を寝室に置くと、リビングに戻り静かにAのそばに座る。
Aの髪をゆっくり撫でると、くすぐったそうに体を動かす。
静かに頬にキスをするも、Aは起きない。
そのまま口にキスをすると、少し反応するAにイタズラしたくなり、もう一度キスをする。
それでも起きないAに、次は舌を絡めてみる。
「っ、なに」
目を覚ましたAは俺の胸を押す。
おはようと笑うと、Aは戸惑いながらもおはよと返してくれた。
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はぐきぐきぐき(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございます。Kii123さんの作品全てが大好きです☺️新しい作品も楽しみにしています❤️ (2023年3月13日 18時) (レス) id: 7acbc31d9a (このIDを非表示/違反報告)
Kii123(プロフ) - なのさん» ありがとうございます。お褒めの言葉とても嬉しいです!まだ慣れていないところが多く、修正しながら作っています。感想をいただくことですごく励みになります。アナザーストーリー考えてみます!次も楽しみに待ってていただけたら嬉しいです♡ (2023年3月5日 21時) (レス) id: 912d27462f (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - Kii123様の作る小説の世界観に魅了され、何度も読み返しています。この表現は彼のこういう気持ちを暗示しているのかな、と思い巡らせることが私自身の作品の刺激ともなっています。次の作品も心よりお待ちしております。長々と失礼しました。 (2023年3月5日 10時) (レス) id: 65273ce06c (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - 今回の作品で、25という数字が出てきた時、真っ先に思い浮かんだのは、LKの誕生日、しかしmainはHJ.どのように展開になるのかワクワクしました。今回はmainが結ばれて良かったです。個人的には全ての作品のアナザーストーリーも知りたいと思いました。 (2023年3月5日 10時) (レス) id: 65273ce06c (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - どのはなしでも全員の人間らしさが光っていて、普通にドラマ化しても遜色ないと思いました。Kii123様が脚本家になりドラマを作る暁には是非宣伝してくださったら嬉しいです。Kii123様の才能に賞賛すると共に少しの羨望を混ぜてこれからも応援させてください。 (2023年3月5日 10時) (レス) id: 65273ce06c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Kii123 | 作成日時:2023年2月19日 8時