XXV -25-

18 (hj) ページ18

ヒョンジン side


『A〜』

「ん？なに？」

Aは俺の連絡を無視することは無くなり、
電話もでるし、定期的に会ってくれるようになった。

そして今も無理矢理時間を作ってもらって、
平日の夕方にカフェに呼び出している。

『この前、俺の会社の先輩と会ったじゃん』

「うん」

『知り合いだったりしない？』

「え？」

『Aの美貌で虜にした男の1人だったりしない？』

「ハハ、なにそれ。初めましてだけど」

そうAは笑いながら答える。
Aの反応を見ると信じることができる。

ただリノヒョンの反応が怪しくて信じれなかった。


『うん。だよね。』

「急にどうしたの」

『ううん、なんもない』
そう言うと、そう？とコーヒーを飲むAを見つめる。

「ん？」

『Aの誕生日いつー？』

「秘密」

『そろそろ誕生日ぐらい教えてよ』

「知ってどうすんの」

『祝う』
そう言うと笑うAをみて、『日付だけで教えて』と言うと「1日」と答えてくれる。

『じゃあ毎月1日は祝う』

「ラッキー」

『そういえば、週末何か予定ある？』
そう聞くと即答で「ある」と答えられ、凹む。

『え？あるの？』

「え、ダメなの？」

『誰と遊ぶの？』

「秘密」

『もーそれ禁止』

「なんで言わないといけないの」

『気になるから』
男だったらどうにかして行かせないようにするし。

「言わない」
そう言うAをじっと睨むも、Aには何も効かない。


『俺と遊んだほうが楽しいでしょ』

「どうだろう」
意地悪そうに笑うAに『もー』と拗ねてコーヒーを飲む。

はぁ遊ばれてんなぁ、俺


『じゃあその約束終わってから会おう』

「考えとく」

『ダメ俺と会おう』

「しつこいよ」

『お願い』

「怒るよ」

そう言われ、これ以上はしつこくいけないと思い
『わかった』と渋渋答える。


カフェを出て、家に帰ろうとタクシーを探すA。

『家まで送る』

「え？ハハ、大丈夫」
そう笑うAをみて、いつになったら教えてくれるんだろうかと悲しくなる。

『送りたい』

「気持ちだけ受け取るね」

『ここのカフェまで遠かったら言ってね。場所変えるから』

「ありがとう、ヒョンジナは本当に優しいね。」
でも大丈夫だよと言い、Aはタクシーを捕まえる。


「またね」

『うん。気をつけて』

タクシーのドアがしまり、Aは手を振り帰って行く。

Aの心が開くのはいつになるだろう。

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