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ヒョンジン side


結局飲み潰れ、テーブルに頭を伏せた状態で寝てしまっていた。
店員に『もう閉店です』と起こされる。

周りを見渡すも、Aの姿はない。

仕方なく、お会計に行くと
『お代は頂きました』と言われる。

あ、リノヒョンが払ってくれてたのか?よかった。


店を出ると、
目の前にAがため息をつき、立っている。

幻覚か?

ついに、幻覚が見えているのか俺。

「飲み過ぎだよ」

『A?本物?』

「ヒョンジンが呼び出したんでしょ」

『うん。呼んだ。でもAが今日は会えないって言うから』

ヨタヨタしている俺の体を、
Aは何とか支えようとしてくれていて、
それに甘えて俺はAに抱きついた。

「どうしたの?」

Aは嫌がることなく、俺にどうしたのと声をかける。
こういうところが、Aのいいところでもあり悪いところでもある。

どうせそうやって何人もの男を虜にしてきているんだ。



『Aのことが頭から離れない』

「え?」

『Aの事考えると、頭がおかしくなりそう』
そう言う俺にAは、何も言わない。


なんで何も言わないかなんて、
そんなこと今は気にならない。

Aから俺に会いに来てくれた。
その事実だけで十分だから。



「もう帰るよ」
そう言うとAは俺から離れる。

『どこに?』

「どこにって、家に」

『やっと会えたのに、もう帰る?』
Aの手首を掴み駄々をこねる俺に、Aは困った表情をみせている。

「送るから」

『Aの家に帰る』

「何言ってんの」

俺がAの手首を離さないのをいいことに、
Aは俺を連れてそのまま歩き出す。

タクシーが目に入り、Aが片方の手をあげようとする。

それをもうひとつの手で阻止すると、
「え?ちょっと、」とAはビックリしている。

『帰りたくない』

「どうしたいの?」

『Aと一緒にいたい』

「じゃあホテル行く?」

躊躇うことなく言うAが気に食わない。
他の男にも言ってるんじゃないか、そう嫉妬してしまう。

『そうじゃなくて』

「ん?」

『俺ん家帰ろ』

「分かった」
少し呆れ顔なAを、気づいてないフリをして、
タクシーを捕まえ一緒に乗る。


家に着くと、Aは俺をベットに運んでくれる。
そのままどこかに行こうとするAの腕を掴み、一緒に寝ようと誘う。

何も言わずに、Aは俺の隣に横になる。

俺はAのことを抱きしめると、目を閉じた。

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はぐきぐきぐき(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございます。Kii123さんの作品全てが大好きです☺️新しい作品も楽しみにしています❤️ (2023年3月13日 18時) (レス) id: 7acbc31d9a (このIDを非表示/違反報告)
Kii123(プロフ) - なのさん» ありがとうございます。お褒めの言葉とても嬉しいです!まだ慣れていないところが多く、修正しながら作っています。感想をいただくことですごく励みになります。アナザーストーリー考えてみます!次も楽しみに待ってていただけたら嬉しいです♡ (2023年3月5日 21時) (レス) id: 912d27462f (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - Kii123様の作る小説の世界観に魅了され、何度も読み返しています。この表現は彼のこういう気持ちを暗示しているのかな、と思い巡らせることが私自身の作品の刺激ともなっています。次の作品も心よりお待ちしております。長々と失礼しました。 (2023年3月5日 10時) (レス) id: 65273ce06c (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - 今回の作品で、25という数字が出てきた時、真っ先に思い浮かんだのは、LKの誕生日、しかしmainはHJ.どのように展開になるのかワクワクしました。今回はmainが結ばれて良かったです。個人的には全ての作品のアナザーストーリーも知りたいと思いました。 (2023年3月5日 10時) (レス) id: 65273ce06c (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - どのはなしでも全員の人間らしさが光っていて、普通にドラマ化しても遜色ないと思いました。Kii123様が脚本家になりドラマを作る暁には是非宣伝してくださったら嬉しいです。Kii123様の才能に賞賛すると共に少しの羨望を混ぜてこれからも応援させてください。 (2023年3月5日 10時) (レス) id: 65273ce06c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Kii123 | 作成日時:2023年2月19日 8時

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