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次の日いつも通りバスで大学へと向かう。
チャニに会えて複雑な気持ちだった。
いきなり別れを告げられたあの日から
突然と姿を消したチャニを私は忘れられなかった。
留学に行ったことを知ったのは、
別れを告げられた1ヶ月後に風の噂でだったし、何で留学することを話してくれなかったんだろう。
昨日会えて嬉しい反面、いつも通りのチャニをみて複雑だった。
大学前のバス停に着き、バスをおりると目の前にヒョンジンが立っていた。
『おはよ、ヌナ』
「おはよう、どうしたの？」
『ん？お迎え』
そう言って微笑むヒョンジンをみて、自然と笑みが出る。
「ありがとう」
2人とも授業まで時間があり、カフェで話をする。
チャニと別れてから隣にはいつもヒョンジンがいた。
明るく優しいヒョンジンに何度救われただろう。
『ん？なに？そんな見つめられると照れる』
どうやら無意識にヒョンジンを見つめていたらしい。
「え？あ、ごめん」
『ヌナ』
「ん？」
『...ううん、やっぱなんもない』
少しの沈黙後そう言うヒョンジン。気になるなぁ。
「なにー？」
『ううん、今日はご飯忘れないでくださいね』
「うん。わかってる。私が奢るね」
『それはいいです』
「昨日のお詫びだよ」
『お詫びなんかいらない』
少しムスッとした顔をするヒョンジン。
それを見て笑みがでる。
その後全ての授業が終わり、
ヒョンジンとの待ち合わせ場所へと向かう。
待ち合わせ場所の大きな木の下を見ると
ヒョンジンが下を向いて携帯をいじっている。
声をかけようと手を上げたが、
その前にヒョンジンの元に走っていく女の子が目に入る。
ヒョンジン達の後ろに回ると、声が少し聞こえてくる。
『ヒョンジンくん、好きです。』
『え？俺？』
『うん、連絡先交換しない？』
『俺、好きな人がいるから無理』
『......そっか、分かった』
『ごめんね』
かわいい女の子は呆気なく振られる。
これでヒョンジンが告白されてる姿をみるのは何回目だろう。
女の子が居なくなるまで待ち、声をかける。
「おまたせ」
『ヌナ〜待ってたよ！行こう』
そう私を見て笑ってくれる。
「ヒョンジンって、好きな人いるの？」
『え、？！』
唐突だったかな？
好きな人がいるって、知らなかったから。
「そんなこと言えないか」
ヒョンジンに好きな人がいるのも寂しいものだ。
聞かないでおこう。
そう思い歩きだすとヒョンジンが口を開く。
『俺の好きな人は、Aヌナだよ』
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作者名：Kii123 | 作成日時：2023年1月29日 0時
