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...
久方ぶりに定時であがれたことに喜びもせず、独歩は街を歩いていた。
仕事中の彼の頭にはずっと昨日の出来事がこびり付いていた。Aの事が気がかりで仕方がなくなった彼は、また今日ももしかしたら...と期待が膨らんで気が気ではなかったのだ。
「あ」
角を曲がったところで、例の道へ。
独歩は期待に胸を膨らませ顔を上げる。すると、昨日と何ら変わりのない彼女の姿が彼の目に映った。
「あ、独歩!」
「また、会ったな...」
Aは独歩を一目見る度嬉しそうに彼の側へと駆け寄った。
「お疲れ様!もしかしなくてもここ独歩の家の近くなの?」
「ああ。すぐそこにある。...Aは、またここで一体を何していたんだ?」
独歩の質問にAは少し考えてから家出中だと一言 言った。
独歩はやはりと思い、Aに詳しく話を聞く。
「どこで寝泊まりしてるんだ」
「友達の家!深夜に散歩するのが日課なんだ〜。あ、でも安心してね?ちょっと歩いたらすぐ帰ってるから。」
「そうか...なら、いいんだけど。...制服、汚れてるぞ」
独歩がAの黒いスカートを指さす。
彼女のスカートは、地面についていた面だけでなく全体的に土汚れがついていた。
Aはそれを払い落とすことはせず、ただ洗濯しておくとだけ返答した。
「独歩、もう帰る?」
「え?ま、まぁ。...どうかしたのか?」
「いや!大丈夫!ゆっくり休んでね。」
「ああ、ありがとう。」
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紺(プロフ) - kai_0998さん» 分かりみがフカヒレ (2019年12月8日 11時) (レス) id: c01d9ddcd5 (このIDを非表示/違反報告)
kai_0998(プロフ) - 紺さん» コメントありがとうございます。独歩にはどうしてもメリバエンドを迎えて欲しい気持ちがあります... (2019年12月8日 1時) (レス) id: 8c34b5ee67 (このIDを非表示/違反報告)
kai_0998(プロフ) - 鈴さん» コメントありがとうございます。褒めていただいてとても嬉しいです!楽しく読んでいただけたなら本望です...ありがとうございました (2019年12月8日 1時) (レス) id: 8c34b5ee67 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - 独歩おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ (2019年11月30日 12時) (レス) id: c01d9ddcd5 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - すっごい感動しました!この作品を作ってくださってありがとうございます! (2019年11月29日 16時) (レス) id: 6cdcbd2af6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kai_0998 | 作者ホームページ:http://id52.fm-p.jp/649/kieyuku/
作成日時:2019年11月28日 22時