運命 鯉登音之進 ページ8
私は鯉登家、上級階級の家に生まれた。
いわゆるボンボンだ。
よくボンボンだって揶揄われる。あと薩摩弁だって事も。
俺はそれが嫌いだった。
…いやもっと嫌いなものがある。
許嫁だ。鯉登家は16になると許嫁が決められる。
正直言って面倒だ。
今までお見合いとかやってきたけど、どの女もピンとこない。
自分勝手で我儘。向こうは私を気に入っていた様だが、どうしても私は気に入れなかった。
あぁ…俺は好きでもない女と結婚する運命なのだろうか。
せめて自分で選べたならいいのに。
そう思いながら俺は散歩に出かけた。
いろんな所を見て回っていると、浜辺に座っている一人の少女が目に入った。
髪は風になびかれ、美しい瞳は遠くのどこかを見つめていた。
なんとなくその少女に近づいてみた。
鯉「…ないしよるど？」
『…許嫁が出来るんだって。私は絶対嫌って言ったんだけど、親に怒られて、逃げ出してきちゃった。』
あぁ…この子もなのか。
鯉「…あてと同じじゃな。」
『！？貴方も許嫁が？』
鯉「あぁ。あてもやじゃ。好きでもなか奴とといえ(結婚)なんて、信じられん。」
『…そう…分かる。その気持ち。』
少し、分かり合えた気がした。
というか、この少女は薩摩弁がわかるのか？
鯉「薩摩弁がわかっとな？」
『うん。…あっ薩摩弁で喋った方がいい？』
鯉「いや、普通で大丈夫や」
あぁ…この子が許嫁ならいいのに。そう思った。
『私と貴方。なんだか似てるね。…貴方が許嫁ならいいのに。』
鯉「！」
心の中を見られた！？
鯉「…あぁ…あてもじゃ。」
明日には許嫁を正式に決めるんだっけな。…やだな。
鯉「…また…会えたらいいな。」
『…そうだね。』
鯉「またな。」
私は時間がやばいので帰った。
最後に見た彼女の表情は、どこか寂しそうだった。
〜〜〜
翌日
父「音之進。許嫁を紹介する。」
あぁ…ついに決まるのか。
昨日見た少女が目に浮かぶ。
父「入っていいぞ。」
ｶﾞﾁｬｯ
『Aと申します。よろしくお願いしま…す…』
…幻覚だろうか。彼女がいる。
父「…音之進。挨拶しなさい。」
鯉「…鯉登音之進です。よろしくお願いします…」
そのあと、二人で顔を見合って笑った。
実は、鯉登の父が昨日、二人でいるのを見て、決めたらしい。
あの時私達があったのは。神が定めた運命だったのかもしれない。
その時は知らなかったよ。
君が私の運命の人だって。
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朝と夜 - ピピピピさん» やっぱりそうなんですね…受験生なのは知らなかったです。復活してくれることを願っています。情報ありがとうございました！こちらの更新も楽しみにしています、頑張ってください。 (2022年12月17日 19時) (
レス) id: cb17d06cba (このIDを非表示/違反報告)
ピピピピ(プロフ) - 朝と夜さん» コメントありがとうございます！けむ=さんが受験生なので最近連絡が取れていないのでどうかは分かりませんが…おそらく削除してしまったのかなと思います。受験が終わり次第何か出してくれると嬉しいですね…こんな事しか分かりませんがお役に立てたなら幸いです。 (2022年12月17日 18時) (レス) id: fe3493d15b (このIDを非表示/違反報告)
朝と夜 - いつも面白く読ませていただいております。作品と関係のない話になってしまって申し訳ないのですが、けむ＝さんの作品ってもう削除されているのでしょうか？仲が良かったそうなので聞いてみました、不快な様でしたらスルーしていただいて構いません。 (2022年12月17日 17時) (レス) id: cb17d06cba (このIDを非表示/違反報告)
ピピピピ(プロフ) - はるさん» リクエストありがとうございます！本当にリクエスト答えるの遅くなっちゃってごめんなさい……こんな私で宜しければ是非けっk((( (2022年11月29日 18時) (レス) id: fe3493d15b (このIDを非表示/違反報告)
はる - 久々の更新嬉しいです(*^^*)リクエスト、何度も答えてくださりありがとうございます！もし良ければですが、「隠れて泣いているのを尾形に見られる」という話をお願いします！えっ、結婚ですか？よろこんd((( (2022年11月28日 21時) (レス) id: 09fbf55efe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピピピピ | 作成日時：2022年4月1日 18時
