51.小さな嘘 ページ20
・
「紫耀…っ、」
私が背後から声をかけると彼は驚いた表情で振り向いた。
「…Aどうしたん？」
「あの…、やっは一緒に帰ろうと思って
…方向同じだし」
方向が同じなんて可愛くない言い訳にしかすぎない。
「ふはっ、いきなり名前呼ばれたからびっくりしたやん笑」
「…ご、ごめん」
「ううん。…帰ろっか？」
外はこんなに寒いのになぜだか顔が熱い。
彼と目が合うたびになんだか胸がキュッと締め付けられるような
*
「…紫耀はさ、クリスマスなにするの？」
「あーそういや来月クリスマスやな。
俺は一応予定あるで。Aはなんかするん？」
予定、あるんだ。
廉や咲が言っていた通り紫耀はモテるから女の子と過ごすんだろうな。
「うん、私ももう予定入ってるよ。細かいこととか決まってないけど」
私はつくづく馬鹿だ。
予定なんて本当は入っていないのに、強がるように惨めな嘘をついた。
紫耀は誰とクリスマスを過ごすんだろう
…誰と特別な日を過ごすんだろう
って、私なに考えてるんだろ。
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マコ(プロフ) - 平野 優菜さん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけて良かったです！ (2016年10月30日 1時) (
レス) id: 8d15300b5c (このIDを非表示/違反報告)
平野 優菜 - めっちゃ面白かったです♪ (2016年10月29日 23時) (レス) id: 594b864e49 (このIDを非表示/違反報告)
マコ(プロフ) - 萌里さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいです！ (2016年9月2日 7時) (レス) id: d2a2057593 (このIDを非表示/違反報告)
萌里(プロフ) - 面白いです！更新まってます！ (2016年9月2日 6時) (レス) id: 0654e518b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マコ
| 作成日時：2016年9月2日 3時
