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物を贈られることはなくなり

夜の行為もなくなった


朝になれば「行ってくる」と会社に向かう旦那様の
ように琵琶の音と共に消えて

無惨様が人間の振りをしている間に
私は外の扉をただ探す

夜になれば帰ってきた無惨様と
一緒に食事をして寝る

ただそれだけになった。



扉を開け続ける人形のようになった私は
長い長い廊下に足を滑らせる

後ろから前に押しつぶされるみたいに
抱き締められて左耳元で「ただいま」と聞こえた



『おかえりなさい、無惨様』



あら、今夜はいつもより早いですね

何か良い事でもありましたか?

まるで新しい玩具を買って貰った子供のように
目をキラキラとさせて


彼はもう一度正面から私を力一杯抱き締めると
太陽を克服した鬼が現れた、と嬉々に教えてくれる

その鬼を取り込めば自分も克服できると、
ようやく絶対的な完璧を手に入れられると、



『左様でございますか』

「嬉しくは無いのか」

『そんなことはございません』



貴方様が喉から手が出るほど欲した
何を犠牲にしてでも望んだものを手に入れた時、

満たされた貴方様が
何を求めるのか興味がございます



『して、その鬼はどの様な鬼なのですか?』

「禰豆子だ」

『…はい?』

「禰豆子という鬼が太陽を克服した…!!」



嗚呼 あの子が、あの子達がまた不幸(無惨様)に見舞われる

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こよみ(プロフ) - コノハさん» まさか怖いという感想を貰うとは思いませんでした。ですのでとても嬉しく思います。今回は残酷めで書きたかったので その雰囲気が伝えられたようで、ここまで書いてよかったと思いました。ありがとうございます。この作品が印象に残ってくれたのなら幸いです。 (2020年9月1日 23時) (レス) id: 1c06e5faff (このIDを非表示/違反報告)
コノハ - 怖いです。でも、衝撃的なのは読む人に印象に残りやすくてよかったです。 (2020年9月1日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
こよみ(プロフ) - コノハさん» ありがとうございます!これからも続いていくので今後とも読んでくだされば嬉しいです (2020年8月16日 1時) (レス) id: 1c06e5faff (このIDを非表示/違反報告)
コノハ - 所々に嬉しさがあって面白かったです (2020年7月4日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
こよみ(プロフ) - みーこさん» 面白いと思って頂けて嬉しいです!個人的にはこれでいいのかな?なんて不安もありましたのでこのコメントを見てとても救われました。今回は無惨様の残酷さを活かした小説にしたかったので伝わって良かったです。いいですよね!大好きです!コメントありがとうございます (2020年6月2日 11時) (レス) id: 1c06e5faff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こよみ | 作成日時:2020年4月25日 21時

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