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この城の主が居なくなると
その部下だけでの会話が繰り広げられていた


正しくはある鬼が一方的に
他の鬼に話しかけているだけなのだが




「無惨様はこの後デートかなぁ
猗窩座殿はどう思う?」

「触るな」




酷いなぁと言う割にはケラケラとしている
童磨という名の鬼は「だって」と言葉を続けた


実はこの鬼、あのお方の元奥様

否、現奥様にしつこく構っているため
主が居ない間はこの鬼が1番近くにいる。


その為 あの御方は個別に彼女の好みや趣味など、
喜ぶものを探れとの命令を下しているのだ


先日、鳴女を探す奥様をみて
外に出たがっているのではないかと察した童磨は
夜にデートをしては如何か提案したという



いつもより早く集結させられた事、
また 普段より上質な洋服を着ているのを見て
今夜がその日なのでは、と予測した


事実、今宵がその日である。




「それにしても冷たくなったと思うんだよ」


「…何がだ」




猗窩座は嫌々応える


聞かなければ話が終わらない事を知っているからだ




「だってある時を境に表情を‘無くした’じゃないか。

前まで俺たちに対して驚いたり恐怖付いたり
色んな顔をしてくれたのに」



「俺は女に興味はない」

「それよりも無惨様が御怒りにならないのが不思議だ」



下弦の鬼が殺された時は全員を抹殺する程だったのに
今回堕姫がやられたのに対して何も怒らない


それもそのはず、
あの御方は期待することを辞めたのだ。


だから彼等に処罰を与えず早めに終わらせ
愛しい人に時間を費やした



猗窩座は馴れ馴れしく触れてくる
気に食わない鬼に拳を喰らわせる


一方童磨は頭を殴られながらも、
今頃は何をしているのかと考えていた。

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こよみ(プロフ) - コノハさん» まさか怖いという感想を貰うとは思いませんでした。ですのでとても嬉しく思います。今回は残酷めで書きたかったので その雰囲気が伝えられたようで、ここまで書いてよかったと思いました。ありがとうございます。この作品が印象に残ってくれたのなら幸いです。 (2020年9月1日 23時) (レス) id: 1c06e5faff (このIDを非表示/違反報告)
コノハ - 怖いです。でも、衝撃的なのは読む人に印象に残りやすくてよかったです。 (2020年9月1日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
こよみ(プロフ) - コノハさん» ありがとうございます!これからも続いていくので今後とも読んでくだされば嬉しいです (2020年8月16日 1時) (レス) id: 1c06e5faff (このIDを非表示/違反報告)
コノハ - 所々に嬉しさがあって面白かったです (2020年7月4日 21時) (レス) id: 231375fc20 (このIDを非表示/違反報告)
こよみ(プロフ) - みーこさん» 面白いと思って頂けて嬉しいです!個人的にはこれでいいのかな?なんて不安もありましたのでこのコメントを見てとても救われました。今回は無惨様の残酷さを活かした小説にしたかったので伝わって良かったです。いいですよね!大好きです!コメントありがとうございます (2020年6月2日 11時) (レス) id: 1c06e5faff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こよみ | 作成日時:2020年4月25日 21時

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