たとえばなし【鬼舞辻無惨】

After story ページ1

｢俺1度もA先生のクラスになれなかったぁぁあああああああああ！！！！！｣

｢こら善逸！みっともない姿を晒すんじゃない！！｣

｢ほんっとお前容赦ないな？！｣

｢いいからお前ら打ち上げに行くぞ！！
トミセンが飯奢ってくれるらしいぜ！｣



校則違反3人組は、最後まで校則違反し続けた

今日はそんな彼らと 初めて持ったクラスの卒業式



『卒業おめでとう』

｢ありがとうございます！｣
｢ありがとぉ〜｣
｢おう！｣


｢最後に写真撮りません？｣

『私と？』

｢スマホにsunow入れてあるんですよ！｣



我妻くんはそう言ってスマホを取り出し
慣れた手つきでうち画面に変えた

手際いいね



｢俺 Aせんせーの隣だからな！｣

｢ずるいぞ！俺も隣だ｣

｢俺様はど真ん中だ！！｣

｢誰が撮るんだよ！！！｣



いつもの光景、いつものやり取り、

そんないつも通りが最後になる



｢あっ、丁度いい所に中村じゃん！撮ってくれよ｣

｢鬼舞辻先生は俺らの担任なんだけど？｣

｢だまらっしゃい！！！いいから撮って！
あと俺とA先生とのツーショットも撮って♡｣

｢それ断る｣｢は？｣



はいチーズと撮られた写真を見てみると、
私を中心として、左にデレデレとした我妻くん
右に強ばった笑顔をした竈門くん
前に両手でピースしてる嘴平くん

皆それぞれの個性が出てて思わず笑いと涙が出た



｢A先生？大丈夫ですか？｣

『うん、ありがとう。なんでもないよ』

｢俺たちに嘘は通じませんよ｣

『ふふっ、そうだったね。
…うん、立派に成長したなって思ってさ』



感慨深く思っちゃった


今度は後ろから山下さんと田中さんが私を呼んだ



｢鬼舞辻先生はウチらの担任だから返してもらうね！｣

｢先生早く来てくださいよ！みんな待ってますよ｣

『そうだね、行こっか！』



写真を撮ってくれた中村くんにも呼びかけ
自分の持ち場へと帰る




大切な生徒の晴れ舞台

あぁ、今日はなんていい日なんだろうか

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