たとえあなたが鬼でなくても 下

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深くなれば深くなるほど感度は上がる

互いの唾液は魔法の薬へと変わり、
ねっとりと蕩けてしまう

もちろん私も、彼も。


首元を鋭い八重歯で噛まれ、
甘い吐息と共に｢A…っ｣と呼ばれる

それが彼の合図だ。


彼の背中に腕を回せば契約成立。

オトナの時間がこれから始まる



目の前の男はシャツをクロス式に脱いでいく

割れた腹筋が徐々に見えてくるのがいやらしい


欲に飢えた表情のカレは今にも襲いかかって来そう

そんな彼の腹筋から胸筋にかけてﾂーと人撫でりする

あらやだ、感じた？

よく触り方がイヤらしいと学生時代から言われてきたの。まさかここで役に立つとはね



『本当に綺麗な逆三角形ですね』

｢本当に私の身体が好きだな｣



もちろん好きよ、
女の私にはないムッチリとした筋肉質の貴方の身体

今から抱かれると想像するだけで堪らなくなる


彼の手は私のパジャマのボタンを次々と外していき
その間は彼の欲した表情を間近で見つめる

あぁ、好き。愛おしい。



『無惨さんも脱がすのが好きですね』

｢お前も脱がされるのが好きだろう？｣

『好きですよ。でもそれは無惨さんだからです』

｢そんなに煽るな。歯止めが効かなくなる｣



そんな狼のような眼をしているくせに
よく言えたもんですね。

どうせ効けやしないのでしょう？



『最近忙しかったからいいですよ、好きにして』

｢少し荒くなるかもしれない｣

『たまにはそういうのも欲しっ…んん』

｢んっはぁ、後悔するなよ？｣

『しませんよ』



私だって楽しみにしてたんです。


その大きな身体に包み込まれて、
いつもとまた違う味の幸福を感じる






｢……｣

『どうかしました？』

｢更にでかくなったか？｣

『よくわかりましたね。誰かさんのせいで』

｢なら明日はランジェリー店にも行くか｣

『じゃあ選んでくださいね、ダーリン』

｢もちろんだ。愛しい私のハニー｣



そして今宵は夜遅くまで遊ぶのだ

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