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｢他になにかして欲しいことは｣
夕飯も作って貰った、栄養ドリンクもある
冷えピタとマスクもしてるし大丈夫
食べたあとのお皿まで片付けてくれた
他にしてもらうことは何もなく
大丈夫です と言って頭を深く提げてお礼をする
もう出ていく準備をすると急に寂しくなってしまった
｢本当に何も無いのか？してほしいこと｣
『……じゃあ、もし嫌でなければ頭を撫でてくれませんか？』
｢それでいいのか｣
それがいいんです
優しく、宝物のように撫でてくれた
人の温もりというのはなんとも心地が良い
『ｯ…』
｢やはりもう少し居よう｣
『だい じょうぶです』
｢泣いている女性をほっとくほど私は酷な男ではない。ほら寝とけ。寝るまで隣にいるから｣
『なんか 面倒見がいいですね』
｢昔、兎や角世話を焼かれたことがあってな
その人のおかげかもしれない｣
そうなんだ
無惨さんがそんなふうな顔するってことは
それほどこの人にとって大切な人なんだ
『寝れないです、何かお話してくれませんか？』
｢そんな子供っぽいこと…｣
『子供っぽいこと、されてみたいんですよ』
風邪の時は、子供の頃に戻りたくなる
『何かありませんか？なんでもいいんです』
｢そうだな、面白い話をしよう｣
そう言って咳払いをしては
私の知る無惨さんなのに、知らない人の顔になって
ひとつの物語を語ってくれた
｢昔むかし、平安時代に
とある少年が20になる前に死ぬと宣告された
医者は一所懸命に治療をしたが治る気配はない
男の家は彼を忌々しく思っていたが
家系を絶やさないため1人の娘を娶った
望まれない同士の婚約だったが
2人は仕合せに楽しく暮らしていた
しかし男の病気が悪化する
女も男とは別の病にかかり窶れてしまった
ある日男は医者から青い薬をもらい鬼となった｣
『鬼？』
｢そうだ。寝てろと言っているだろう
鬼となった男は血が欲しくなり
家の者を次々と食べていく
彼女には知られたくなかったため隠れていたが
見つかってしまった
うち開ければ笑って受け入れてくれた
そして‘ いつか一緒に城下町に出掛けましょう’とだけ
言い残して愛しい人は目の前で亡くなった
男は泣き崩れた
彼女が彼の光だったから、
その男の世界は彼女が全てだったから
彼女だけは何故か食べられずに
約1000年という歳月を1人で過ごした
そして大正時代になったとき
ようやく鬼は彼女の生まれ変わりをみつけたのだ
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こよみ(プロフ) - とおりすがり。さん» おかげさまで伸びてますよ〜！ありがとうございます頑張ります！四週目行ってらっしゃい！私も書いてきます笑 (2020年2月1日 20時) (
レス) id: 1c06e5faff (このIDを非表示/違反報告)
とおりすがり。(プロフ) - うわぁ！伸びてますね！よかったです！これからも頑張ってください。四週目してきます。 (2020年2月1日 20時) (レス) id: 54732a6668 (このIDを非表示/違反報告)
こよみ(プロフ) - 三千幸さん» 今度はハピエンエンドですからね！ようやく手に入れることが出来そうなのに、失いかけた途端理性が切れて何としてでも繋ぎ止めるような傲慢さもあったらいいかなぁって思いました！あと執着深いところも！甘々だけが彼じゃないですから！コメントありがとうございます！ (2020年1月26日 19時) (レス) id: 1c06e5faff (このIDを非表示/違反報告)
三千幸 - ふわぁ……続きがまだまだ気になるところではありますが、一先ず幸せに成れてよかったです！41話辺りから、無惨様が暴走するんじゃないかとハラハラしました……。これからも更新、楽しみに待っています。 (2020年1月26日 11時) (レス) id: d839c37112 (このIDを非表示/違反報告)
こよみ(プロフ) - とおりすがり。さん» いやぁ、ありがとうございます！そう言われると照れてしまいますね笑 今後もドキドキワクワクなライフが綴られていますので、引き続きキュンキュンしてくれれば嬉しいです！ (2020年1月18日 15時) (レス) id: 1c06e5faff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こよみ | 作成日時：2020年1月1日 23時
