←95話 ページ45
この準備室にはテーブルが2つあって、ひとつがロウテーブルでドアに近いソファ付き。私の荷物が置いてある場所だ。
そしてもうひとつが、構造上や本棚の関係でドアを開いていても外から見えない奥にあるハイテーブル。
私たちが今近いのはハイテーブルの方だ
わざわざ出入口のほうにまで行くまでもないだろうと、ハイテーブルの中でも下座の椅子を引いて座った
私の魔レンジジュースとダリ先生の珈琲がテーブルに置かれると、次にお皿とフォークが出される
そして白い箱を持った先生が私の隣に立った
ケーキの入った箱を丁寧にテーブルに置き、「じゃーん」との掛け声と共に開かれれば美味しそうなケーキが6種類
魔界のご飯(一部)の見た目は最初ちょっと抵抗あるけれど、菓子類は人間界のと余り変わらない
「どれから食べたい?」
『えっとですね!…………どれから??』
「そ、どれから?」
“どれから”ってどういう意味?“どれ”じゃなくて??
目が点になっている私を差し置いて、ケーキの種類を上げていく
死ョートケーキ、血ョコケーキ、血ーズケーキに喪ンブラン、ミル訃ィーユとシュー苦リーム
「何が好きか分からなかったから、取り敢えず色々と買ってみたんだけど。…好きなのある?」
『全部好き、です けど…』
「それは良かった」
良かったじゃなくて、えっ、?
………えっ??
まるで全部くれるような言い方じゃん
さすがに違うよね?
勘違いだったら恥ずかしいから、チーズケーキを選択する
あれ、先生は食べないの?
「これ全部Aちゃんの為に買ってきたからね」
『わたしの、ため…??ぜんぶ???』
「そう!もし食べきれなかったら、よかったらお家に持って帰って食べて。」
わたしのため
私のため
私の為、…に買ってきてくれたケーキ
わざわざ買ってきてくれたのだという
やっと状況を理解して顔が緩んだ
『嬉しいです…!ダリ先生、ありがとうございます!』
「どういたしまして。他の生徒には内緒だよ?」
『わかりました!2人だけの秘密ですね。ふふっ、』
「……そうだよ。僕とAちゃんだけの秘密だ」
…
『んん〜〜ッ♡♡』
The 濃厚
クリームチーズが口の中で蕩けていく
ふわふわで少し甘いスポンジも美味しい
こんなに美味しいケーキ食べたの初めてと言いたいくらいの美味さだ
「美味しい?」
『おいしいです、んふふ…しあわへ……』
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あや(プロフ) - めちゃくちゃ面白くてどきどきしながら読んでます! 少し気になったのですが、62話のアズ君のセリフで「鎮火」って言ってるんですが、鎮火だと火が消えちゃってませんか…? 原作が手元に無いので、もしわざとだったらごめんなさい! (3月31日 22時) (レス) @page12 id: 6508c9a6a6 (このIDを非表示/違反報告)
あなご先生でっs((殴 - めっちゃ面白いです!! 夢主ちゃん場所変わってほしい!! 続きも頑張ってください (6月24日 18時) (レス) id: 255b6d8fef (このIDを非表示/違反報告)
こよみ(プロフ) - れいさん» 一気読みありがとうございます〜!!!熱中して頂き、感無量です!!続きは今夜くらいに公開しようと思ってるので、今後とも楽しんでいただけたらと思います!! (2023年4月8日 12時) (レス) id: eff6bba7cd (このIDを非表示/違反報告)
れい - 初コメ失礼します!!一気読みしちゃいました!すごい面白くて熱中しちゃいました笑笑続き楽しみにしてます!! (2023年4月3日 18時) (レス) id: a32312a24f (このIDを非表示/違反報告)
こよみ(プロフ) - ネズミさん» 一気見ありがとうございます!!嬉しくて舞い上がってます!!続きも楽しみにしててください!話の展開が遅くて超長編になりそうですがお付き合いいただけると嬉しいです!!体調に気をつけながら頑張ります!!💪('ω'💪) (2023年3月22日 23時) (レス) id: eff6bba7cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こよみ | 作成日時:2023年1月4日 0時