貴方はカモ

9話 ページ30

結婚生活最初の朝



私にとっては新しい土地だからどこに何があるのか分からない



だから今日、善逸さんと一緒に町に出掛けようかなと思っていたのだけれども…



なんともまぁ不運なことに、任務が入ってしまったみたいなのですよ。はい








｢いやだよぉぉぉおおおおおおお！！！！
俺はAちゃんと一緒に逢引するの！！お出かけするの！！！買い物するの！！！！俺なんかより炭治郎とか伊之助がいるじゃないかァ！！！｣





ゔわーんと泣いておられるのはこの男。

我妻善逸という名の私の夫でございます。





『でもお仕事でしょ？
助けを待ってる人がいるから行っておいで』

｢でもぉー｣





俺、弱いし…

なんて言っているが実はとっても強い

私が住んでいた村の鬼を1人で倒したんだ




『善逸さんなら大丈夫です。ほら、あなたを呼んでる声が聞こえてますよ』

｢げっ、山下だ｣




私の腰周りに抱きついて離れようとしないが、私たちを見つけた山下さんは善逸さんを引っ剥がす


うわぁ、大変そうだなぁ(他人事)



これでもこの人の妻なので少しぐらいは手伝おうじゃないか






『さぁ、行きましょ』

｢Aぢゃーん！！｣




お見送りぐらいならいいでしょ？

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