ミツとオレとの関係性

男前 M side ページ47

「 ん？宮田 どうかした？」







ソファから離れて
身体を伸ばしてたキタミツが



ふと 俺に聞いてくれて 。







「 んん？どうかしたといいますと？」





本当は キタミツの予想通り
俺は ‘‘ どうかしてる ” 状態だった




だって 俺 明らかに落ち込んでたから





でも 心配させるのは悪いから
俺は明るく笑い飛ばした 。





そしたら キタミツは
一瞬フッて笑って





「 隠しきれてねーよ 」



と俺の頭をぽんっと軽く叩いた 。








‘‘ 隠しきれてない ”


どうかしてないわけがない 。






けど キタミツはこれ以上
何も聞いてこないんだもんね





…… キタミツの良いところの１つ 。







「 宮田 これから用あんの？ 」





その言葉に 「 ないよ 」と
首を横に振ると






「 じゃあさ この前のラーメン屋行かね？」




キタミツからのお誘いが 。








「 …… 仕方ないなぁ。付き合ってあげますか！」





と俺が言うと






「 お前 なんで上からなんだよ 」





とキタミツが軽く笑う声が聞こえて 。







…… 俺は キタミツがテレビとかで見せる
笑い方も好きだけど 今の感じも好き 。






テレビみたいに 笑ってます！って
分かるような愛嬌ある笑顔じゃないけど



多分 これが 素の笑顔だと思ってるから 。








「 ……… 」





俺 、キタミツ相手だと 正直
勝ち目ないって思っちゃってる





キタミツは 男から見ても
やっぱ かっこいいんだもん





堂々としてて どんな人にも
同じように接して



自分の魅せ方分かってて
冷めてそうでめっちゃ熱いの 。







Jr時代の頃だけど
後輩は よくキタミツのこと



‘‘ 男の中の男 ”


って尊敬してたよなぁ 。






…… 怖そうだから近づけない
とも言われてたけどね




でも そんなことなくて
けどそれを後輩に言わなかったのは



キタミツ自身が知らないうちに
誤解を解いてたから





だって ギラギラしまくってたけど
話しかけたJrに対して



俺らと同じように接してたもん 。







キタミツはいつもそう




勇気だして話しかけてた子たち
みんな 「 あれ？」って顔してたなぁ






本当は たまがキタミツ
好きになる理由



悔しいけど


分かるんだ 。





だって 俺だって
たまと同じくらい



キタミツの背中 見てきたんだからさ 。

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