ミツとオレとの関係性

月日だけが流れて ページ3

それからというものの
ミツは 相変わらずだった 。






みんなより一歩前を行く




それは 年齢差から開く距離なのか
……なんなのかは よく分からない




けど この差が大きいのは確か 。






自分の魅せ方が分からないオレと違い
ミツは誰よりも自分の魅せ方がうまかった 。






クールに歌いあげて
時には 艶やかな色気をまとって



かと思えば トークで
可愛らしい笑顔を見せ




他のJrと共演すれば
わちゃわちゃと楽しそうにはしゃぐ 。





こんな すぐ近くにいるオレでさえ
魅力的に感じるミツは



気付けば 誰もを魅了していた 。







けど ミツ自身はたいして 変わらない





オレが １人で悩んでたら





「 どうした？たま 」



と声をかけてくれる





そして 的確なアドバイスをくれる







クールで一匹狼そうに見えて
意外にメンバーのことを見ててくれてる




ついでに言うと
中身が熱い人だってことも分かってる





だからこそ 余計に
オレは …







「 じゃあ 胸キュン台詞を … 北山！ 」





とあるコーナーで
まぁ 大喜利みたいなものだけど



司会を務めてくれてる
ジャニーズの先輩がミツを指名した 。






そしたら 会場から一気に
きゃー！と歓声があがる 。




……誰よりも大きく





だけど ミツは胸キュン台詞に
頭を悩ませてて 苦笑い






「 えー オレ なんかあるかな 」




苦笑いしつつも
最後は 腹くくって





「 好きだよ … なんちゃって 」




と胸キュン台詞を決めた





…… 最後を除いて 。






「 お前 今ちょっとふざけたろ 」




先輩につっこまれ
愛嬌ある笑顔で首を横に振る 。






いや 、最後はふざけてた
なんちゃって って…



ミツはこういう場合
たいてい笑いに走る




真面目にやったら 絶対
今のよりもっと歓声もらえるはずなのに




でも ミツはやらない





余裕そうに妖艶に微笑むくせに
意外とこういうコーナーで照れる





そういうとこがまた
良い意味で人間らしくて



なんか 好きだなって思う





それはもう メンバーとしてじゃなくて







表情がころころ変わるミツに
オレは惹かれたのかもしれない 。

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