向日葵 . 2 (ページ6)

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STORY.52 ページ6

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今日は待ちに待った体育祭

まあ私は補欠だし紫耀も出ないから
2人で座って応援してるだけなんだけど…

それでも行事は楽しいものだ

隣でははちまきを頭に巻いてくくってるのに
手を離すと首まですとんって落ちる

そんな事を紫耀が繰り返してて、

本当に不器用だよね

｢紫耀？巻いてあげるよ、
はちまき貸して｣

｢ありがとう、俺巻くの下手くそで｣

｢紫耀って本当に不器用だよね｣

｢そうやねん、俺すごい不器用やねんなあ｣

紫耀にまちまきを巻いてあげて
それから自分のも付ける

そんな事をしていると
そろそろ開会式が始まるみたい

開会式は暑い中長い話を
立って聞いてなきゃいけないから
めんどくさいなあって思いつつも
出ない訳には行かないから
｢嫌やあ｣なんて言ってる紫耀を引っ張って
列に並ぶ

するとこそこそ聞こえてくる声

"え、平野くん体育祭出るんだ"

"出ないかと思ってた"

"まあどうせ応援だけでしょ

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居ないようなものだよ"

……そんな言い方、

｢…あの！！｣

無意識にそう声を出していた

なのに…

紫耀が私の手をぎゅっと握って
まるで大丈夫、とでも言いたそうな顔で
こっちを見て首を振るから
私の声も引っ込んだ

どうしてそんな悲しそうな顔をして私を止めるの、
悲しいなら頼ってくれればいい

……強がらないで。

そんな言葉は生徒入場という言葉と共に
かき消された

いや、

私の喉から出てきもしなかった