向日葵 (ページ43)

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STORY.43 ページ43

平野side

おたふく風邪はもう治ったけど

病み上がりだから俺の家でご飯食べよって

今日もAが家に来てくれる

でもなんか

様子がおかしい

平「A？」

貴「…え？」

平「どうしたん？なんかあった？」

そう言ってAの顔を覗き込むと

少し涙目になっていた

平「っ…どうしたん、」

話を聞いてみると

廉が原因らしい

ちょっと心がズキっとした

他の男のことで泣かんといてや、

その時気づいた

.

こういうのを嫉妬って言うんか、

.

貴「廉…今まで見たことなくて
ほんまに別人みたいで…めっちゃ怖くて……」

平「俺、前廉見た時多分Aが見た人と
別の人連れてたわ」

貴「…え？」

平「側にいてやれんくてごめん」

そう言ってAを抱きしめて

頭を撫でる

そうするとAはううんって首を振って

背中に手を回してぎゅって抱き締め返してくる

貴「ねえ…廉がああなっちゃったの、
私のせいかな…？」

平「…」

貴「私が廉に中途半端なことばっかり
しちゃったから…だから、廉…」

平「それ、俺に聞いてどうすんの？」

貴「…え？」

平「俺が今ここでAのせいやって言ったら
Aはどうすんの？廉のとこ行くん？」

貴「っ…そんなこと「じゃあ！！！！」

貴「しょ…紫耀？」

平「じゃあ、俺にそんな事聞かんといてや、
俺、Aの友達やないねんで？」

貴「ご、ごめ…」

平「ごめん、今日は帰って」

荷物を持って逃げ出すように帰るA

ああやってしまった、

あんな事言いたかったんじゃない

ほんまは

違うでって頭撫でてあげたかった

安心させてあげたかった

やけど、なんか…

廉の事で泣いてるA見たら

どうしようもなく苦しくなる

でも流石に俺が言い過ぎた

そう思って携帯を取り出し

メッセージを打つ

"言い過ぎた、ほんま、ごめん"

許してくれるかな

Aの事になると

今まで味わったことないような気持ちにばっかりなって

自分が自分じゃないみたいで時々怖くなる