夜を操る者たち 参 【鬼滅の刃】

佰肆拾肆夜 ページ49

『えっと…おはようございますっ！』

兄様から言われたとおり、私は次の日から早速機能回復訓練を受ける事にした

蝶屋敷にある訓練場へとやって来て出入り口の前で挨拶を口にする

訓練一緒にして貰うんですから！
基本は皆挨拶からですっ！

「ぎゃーっ！Aちゃん！」

出入り口で1人意気込んでいた私に真っ先に気づいてくれたのは善逸くんだった

悲鳴を上げると私の方へと走ってくる
そして”会いたかったよぉぉ！”と叫びながら近づいてくる姿は半分泣いていた

雰囲気が落ち込みから喜びに変わっています…

「あっ、A！来てくれたのか！」
「お前、おせぇーぞ！」

善逸くんに続き室内で訓練していた炭治郎くんと伊之助くんまでも私の姿を確認して近寄ってきてくれた

炭治郎くんは相変わらず柔らかい雰囲気です
この間の再会の時から私に向けての柔らかさの雰囲気はちょっと変わった気がしますが…―
まぁ、いっか！

『今日から一緒によろしくお願いします』

3人に向かってぺこりとお辞儀をする
伊之助くんには”遅くなって申し訳ありませんでした”と付け加えて

『私も善逸くんに会いたかったですよ』

善逸くんの言葉にも反応を返すとその瞬間”おっしゃぁぁー！Aちゃんの前だ！頑張って良いとこ見せてやるぅー！！”と意気込んでいた

うん、何だかやる気が出てくれて良かったです！

「お待ちしていました、Aさん」

3人との挨拶も落ち着いた頃に声がかかったのでそちらを振り向けばアオイさんが立っていた

『アオイさん、本日からよろしくお願いします』

アオイさんにも同様に挨拶をすれば”こちらこそ、手加減はしませんよ”と返ってきた

うんっ、これは気を引き締めて挑まなければ！

「A」

更に名前が呼ばれたかと思うとそこにはうっすらと笑みを浮かべたカナヲちゃんが立っていた

『カナヲちゃん！』

カナヲちゃんの姿を確認した私は近づく

『よろしくお願いします』
「静真さんから頼まれただけだから」

私の挨拶に変わらず笑みを浮かべて返答するカナヲちゃん
口調は以前初めて会った時とあまり変わらないように感じるが…―

『前より、カナヲちゃんの雰囲気と感情分かるようになりました』
「えっ…！」

うん、間違いない！
最終選別の時より、那田蜘蛛山の時よりまとっているのが表に出やすくなった気がする

これは、仲良くなったと言う事でしょうか？
兄様！女の子のお友達と仲良くなれました！

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