佰参拾参夜 ページ38
―我妻善逸視点―
あの後すぐに”うるさい”と一喝されて電気まで強制的に消されてしまった
そうなると俺のすることはもう決まってる
てか、それしかできないよね?!
枕に顔を埋めて枕を濡らしたよ…
そりゃあもうぼとぼとになるまでさ…
「善逸、起きてるか?」
しばらく泣きに泣いた俺は、落ち着きを取り戻した
誰かさんのせいでまだしばらくは寝れそうにないけどな!
そんな俺に炭治郎が見計らったように声をかけてきた
「何…?」
俺は少しぶっきらぼうにその先を促した
「善逸に言っておくべき事がある…聞いてくれるか?」
「うん、分かった」
俺の返事に炭治郎からは少し安心した音が聞こえてきた
「Aについての事なんだが…―」
「…」
俺の返事に炭治郎は一言お礼を述べるとそこまで言って言いよどんだ
そんな炭治郎に俺は少し様子を見る事にしたのだが…―
「俺は…その…―」
そこから炭治郎の言葉が進まない
何?!お前から言ってきたんだよねー!
はっきりその先を言ってくれよー!頼むからさぁ!
まぁ、言いたい事は大体炭治郎の音と態度見てれば丸わかりだけどさ
「俺は…―俺も、Aの事が…す…―」
「言わなくても分かってる」
しばらくもじもじ言いにくそうに歯切れ悪くしていた炭治郎だったがようやく意を決したように言おうとした言葉を俺から遮った
いや、遅いよ炭治郎!どんだけ待たせてくるんだよー!
「炭治郎の音…Aちゃんといる時とか、Aちゃんの名前が出る度に普段と違ったから」
「うっ…」
炭治郎から直接気持ちを聞く前に俺が薄々気づいてきた事を先に口にしたら炭治郎は気まずそうにしていた
「炭治郎わかりやす過ぎ…多分気づいてないの炭治郎本人と相手のAちゃんと伊之助くらいだし」
「そ、そんなに出てたのか…」
俺の言葉に本当に炭治郎は自分自身から出ていた音や態度に気づいていなかったらしい
めでたい頭だな、本当に!
あんな態度、誰が見ても丸わかりだよ!!
気づいてない3人が逆に感心するけど
「俺も改めて再確認させられた」
「え?」
炭治郎の気持ちを再確認した後、俺もこの間の出来事を思い出し呟いた
「この間の那田蜘蛛山での時…」
そこまで言って言葉を句切ると、そっと目を閉じ記憶をたどる
「鬼と戦って倒した後、俺空見あげながら思ったんだ…―」
そう言って俺はあの時感じた事、考えた事を炭治郎に伝えた
満月を見ながらAちゃんが真っ先に思い浮かんだ事
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エラ(プロフ) - 栞乃さん» 誤字指摘ありがとうございます!確認してたのに気づいてませんでした笑 (2021年1月9日 22時) (レス) id: 2ccec68a2d (このIDを非表示/違反報告)
栞乃(プロフ) - 玖拾捌夜のヒノカミ神楽「演舞」ではなくて「円舞」ですよ! (2021年1月9日 22時) (レス) id: 8c5f3cdf03 (このIDを非表示/違反報告)
エラ(プロフ) - 桜蝶さん» 返事が遅くなり大変申し訳ありません。ありがとうございます。そうなんですね!3つも執筆しているなんてすごいですね!私は1つのシリーズでも大変だと思ってるのに…笑 支障がなければで大丈夫ですよ! (2020年6月26日 14時) (レス) id: 8b38394c2b (このIDを非表示/違反報告)
桜蝶 - とても面白いですね! 更新、頑張ってくださいね? 鬼滅の刃にハマっていて私も鬼滅の刃の小説を3つ書いてます。←良かったら教えますか? (2020年6月1日 20時) (レス) id: f12d7ff414 (このIDを非表示/違反報告)
エラ(プロフ) - 有栖さん» メッセージありがとうございます!私も早く絡ませたいです!道のりまだまだ長いですが…笑 (2020年5月21日 21時) (レス) id: 8b38394c2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エラ | 作成日時:2020年4月23日 20時