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佰弐拾玖夜 ページ33

―竈門炭治郎視点―

「あ、炭治郎!」

Aを送ってから俺も病室へ戻って来て扉を開けると同時に善逸の俺を呼ぶ声が聞こえてきた

「善逸」
「炭治郎出て行ってから全然戻ってこないからさー…」
「あぁ、すまない」

善逸の言葉に軽く謝りを入れながら俺のベッドへと戻って行く

「で、誰?」
「え、何がだ?」

ベッドに戻るなり善逸が何故か俺に詰め寄ってきた

しかし、俺には何お話をしているのか見当がつかないんだが…

”誰?”って誰の事を言ってるんだ?
分からないんだが…

「日中来てた男前に決まってるでしょ!」

善逸が俺の疑問に興奮気味に答えてきた
それに俺は日中の出来事を思い返し”あぁ!”と返した

「柱の人だ!」
「柱?」

俺の返答にいまいち理解できないのか、善逸からは疑問が返ってきた

「夜柱だ」
「夜柱が炭治郎に一体何の用だったんだよ」

俺の簡単な説明でも理解できないといった顔をする善逸に更に俺は言葉を進める

「夜柱…もとい、清華静真さんって言うんだ」
「清華…静真…清…華…ってまさか…―!」

俺の言葉にようやく理解ができたらしく善逸から大きな声が上がる

「あぁ、Aのお兄さん兼、師らしい」
「ええぇぇっ!」

俺が説明した瞬間、善逸から大きな驚きの声が漏れる
そして”そんなの知らないし!挨拶しとけば良かったー!”と叫んでいた

正直うるさいぞ…善逸…
ここは療養場所だ…場所を考えるんだ…

「しっ!声が大きいぞ善逸!」

俺は声を抑えながら善逸を注意する
それに”あ、ごめん”と軽く謝ってきたかと思うと言葉を続けた

「で、何でそんな人が炭治郎に何か用事があったのか?」
「それは…―」
「待て」

善逸の問いかけに俺が答えようとした瞬間だった
善逸の制止を促す声が聞こえた

「まさか炭治郎…―」

そして、俺の名前を呼ぶと真っ直ぐ見つめてきた

「Aちゃんに会ってたとか言わないよな…?」

そして何故か恐る恐るといった感じで俺に問いかけてきたのだった

すごいな善逸は!
そんな事も分かるのか!

「あぁ、そうなんだ!聞いてくれ善逸…―!」
「ああぁぁっ!?」

俺の説明を遮り今度は別の叫び声が病室内にこだました

それに俺は思わず耳を塞いだ

何をそんなに大声を出す事があるんだ?

「善逸、実はAが…―」
「何でお前ばっかりぃぃ!」

俺の言葉を再び遮ると半分泣きながら手足の短い姿で俺へと寄って来た

佰参拾夜→←佰弐拾捌夜



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エラ(プロフ) - 栞乃さん» 誤字指摘ありがとうございます!確認してたのに気づいてませんでした笑 (2021年1月9日 22時) (レス) id: 2ccec68a2d (このIDを非表示/違反報告)
栞乃(プロフ) - 玖拾捌夜のヒノカミ神楽「演舞」ではなくて「円舞」ですよ! (2021年1月9日 22時) (レス) id: 8c5f3cdf03 (このIDを非表示/違反報告)
エラ(プロフ) - 桜蝶さん» 返事が遅くなり大変申し訳ありません。ありがとうございます。そうなんですね!3つも執筆しているなんてすごいですね!私は1つのシリーズでも大変だと思ってるのに…笑 支障がなければで大丈夫ですよ! (2020年6月26日 14時) (レス) id: 8b38394c2b (このIDを非表示/違反報告)
桜蝶 - とても面白いですね! 更新、頑張ってくださいね? 鬼滅の刃にハマっていて私も鬼滅の刃の小説を3つ書いてます。←良かったら教えますか? (2020年6月1日 20時) (レス) id: f12d7ff414 (このIDを非表示/違反報告)
エラ(プロフ) - 有栖さん» メッセージありがとうございます!私も早く絡ませたいです!道のりまだまだ長いですが…笑 (2020年5月21日 21時) (レス) id: 8b38394c2b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:エラ | 作成日時:2020年4月23日 20時

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