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佰弐拾捌夜 ページ32

―竈門炭治郎視点―

『えっ…』

俺の言葉を聞いた瞬間Aが驚いた様な表情を浮かべる

「うん?どうした?」

驚いた表情をされ分からない俺はAへと聞き返した

一体どうしたんだ?
俺は思った事を正直に述べただけなんだが…

一応褒めているつもりだった

しかし、Aから返ってきた言葉に今度は俺が驚く事となった

『私ってやっぱり、そんなに妹っぽいのでしょうか…?』
「えっ…?」

Aは一体、何の話をしているんだ?

訳が分からず見つめ返している俺にAは言葉を続けた

『炭治郎くんの今の発言からすると、私は禰豆子ちゃんと同様に妹”みたい”な感じ…と言う事ですよね?』

そこで俺はようやく理解できた

Aは俺の”愛らしい”と言う言葉を誤解して受け取っていた様だった

俺は”女の子として愛らしい”、”好きな子だから余計そう見えた”と言う意味を込めて
”褒め”言葉として使ったつもりでいた

しかし、Aはどうやらそれを”子供”っぽくて俺がそう言ったと勘違いしたらしい

何て事だ…なんでそうなってしまったんだ…

「いや、違うんだA…さっきの言葉は…―」
『あ、もう着いてしまいましたね』

焦る俺はさっきの言葉を訂正し様と慌てて声をかけたが、Aに遮られてしまった

どうやらAの病室前へと着いていたらしい

楽しい時間は過ぎるのが早いというが、どうやら本当らしい

今の訂正したかったんだが…

それに、もっとAと一緒にいたかった…

『炭治郎くん』

訂正できなかった事と、今日はもう一緒に入れないのかと言う実感で落ち込んでしまう俺
そんな雰囲気を察したのか俺に声をかけてきたA

『また、お話ししましょうね!』

顔を上げAを見ると俺が好きなあの笑顔でそう言ってきたのだった

あぁ…やっぱり俺はAのこの笑顔が1番大好きだ

「あぁ、また話そうな」

実感しながら俺はAに微笑み返していた

『約束ですよ!』

俺の返答に嬉しそうにするとAはそのまま扉を開け”お休みなさい”と一言言うと病室に戻って行ってしまった

俺は”お休み”と返しながらそれを見送り善逸と伊之助が待つ自分の病室へと戻って行くのだった

佰弐拾玖夜→←佰弐拾漆夜



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エラ(プロフ) - 栞乃さん» 誤字指摘ありがとうございます!確認してたのに気づいてませんでした笑 (2021年1月9日 22時) (レス) id: 2ccec68a2d (このIDを非表示/違反報告)
栞乃(プロフ) - 玖拾捌夜のヒノカミ神楽「演舞」ではなくて「円舞」ですよ! (2021年1月9日 22時) (レス) id: 8c5f3cdf03 (このIDを非表示/違反報告)
エラ(プロフ) - 桜蝶さん» 返事が遅くなり大変申し訳ありません。ありがとうございます。そうなんですね!3つも執筆しているなんてすごいですね!私は1つのシリーズでも大変だと思ってるのに…笑 支障がなければで大丈夫ですよ! (2020年6月26日 14時) (レス) id: 8b38394c2b (このIDを非表示/違反報告)
桜蝶 - とても面白いですね! 更新、頑張ってくださいね? 鬼滅の刃にハマっていて私も鬼滅の刃の小説を3つ書いてます。←良かったら教えますか? (2020年6月1日 20時) (レス) id: f12d7ff414 (このIDを非表示/違反報告)
エラ(プロフ) - 有栖さん» メッセージありがとうございます!私も早く絡ませたいです!道のりまだまだ長いですが…笑 (2020年5月21日 21時) (レス) id: 8b38394c2b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:エラ | 作成日時:2020年4月23日 20時

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