佰漆夜 ページ11
―竈門炭治郎視点―
「そうだね、驚かせてしまってすまなかった」
俺を押さえつけている男性の言葉に御館様は優しく落ち着いた声で返事をした
そして続け様に”炭治郎と禰豆子の事は私が容認していた、そしてみんなにも認めて欲しいと思っている”と俺たちの事を知った上でこう言ったのだった
「あぁ…例え御館様の願いであっても私は承知しかねる…」
「俺も派手に反対する!鬼を連れた鬼殺隊員なんて認められない」
「私は全て御館様が臨むままに従います」
「僕はどちらでも…すぐに忘れるので」
「「「……」」」
「信用しない信用しない、そもそも鬼は大嫌い」
「心より尊敬する御館様であるが、理解できないお考えだ!全力で反対する!」
「鬼を滅殺してこその鬼殺隊…竈門、冨岡両名の処罰を願います」
その発言に三者三様ではあるが当然ほとんどが反対の声で溢れた
ただ、冨岡さん、そして髪飾りをした女性、さっき俺の名前を何故か把握していた男性だけは無言だった
「手紙を」
少し間があり御館様は一言そう言い放った
「はい」
それに隣にいた女の子が返事を返すと懐から1通の手紙を出してきた
そして、俺はその手紙の内容に俺は驚いた
なんとそれは俺の育手である鱗滝さんからで
禰豆子が人を食べた事がない事、万一にでも禰豆子が人を食べたなら俺を含め冨岡さん、鱗滝さんが切腹で詫びるとの内容だった
俺はそれを聞き思わず涙が出てきた
俺と禰豆子のために…
「あのー…」
その時だった
急にその場に少し間の抜けた声が響いた
その声に俺、そして柱の人たちの目線が一気に集まった
その声の持ち主は先ほどまで黙っていた1人
”静真”とみんなから呼ばれていた俺の名前を把握していた人物だった
「うん?どうかしたのかな、静真」
それに御館様も同様に不思議そうに返答する
「そこに、僕とAの名前も付け足してください」
御館様の返答に先ほどと変わらずにこりと微笑めば
微笑みとは似つかわしくない発言が飛び出したのだった
その発言に周りにいた他の柱の人たちはまた三者三様の反応を見せもう1度静真さんの方へと目を向けた
しかし今度は大半が驚きの反応だ
勿論、それは俺も例外なくだった
な、何で…この人が…?!
俺と禰豆子のために?!
今日初めて会ったばかりだ…!初対面のはずだ!
それに今、Aの名前も…―
俺の頭は混乱でいっぱいになっていた
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エラ(プロフ) - 栞乃さん» 誤字指摘ありがとうございます!確認してたのに気づいてませんでした笑 (2021年1月9日 22時) (レス) id: 2ccec68a2d (このIDを非表示/違反報告)
栞乃(プロフ) - 玖拾捌夜のヒノカミ神楽「演舞」ではなくて「円舞」ですよ! (2021年1月9日 22時) (レス) id: 8c5f3cdf03 (このIDを非表示/違反報告)
エラ(プロフ) - 桜蝶さん» 返事が遅くなり大変申し訳ありません。ありがとうございます。そうなんですね!3つも執筆しているなんてすごいですね!私は1つのシリーズでも大変だと思ってるのに…笑 支障がなければで大丈夫ですよ! (2020年6月26日 14時) (レス) id: 8b38394c2b (このIDを非表示/違反報告)
桜蝶 - とても面白いですね! 更新、頑張ってくださいね? 鬼滅の刃にハマっていて私も鬼滅の刃の小説を3つ書いてます。←良かったら教えますか? (2020年6月1日 20時) (レス) id: f12d7ff414 (このIDを非表示/違反報告)
エラ(プロフ) - 有栖さん» メッセージありがとうございます!私も早く絡ませたいです!道のりまだまだ長いですが…笑 (2020年5月21日 21時) (レス) id: 8b38394c2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エラ | 作成日時:2020年4月23日 20時