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捌拾肆夜 ページ37

御館様と面会し一通り終えた私たちは兄の邸宅である清夜屋敷へと向かった

「じゃあ、時間もないことだし早速訓練と行こうか!」
『訓練…ですか…?』

邸宅に着くや否や兄は私の方へと振り返り笑顔で言い放った

訓練って…一体何をするんでしょう…?

私が頭に疑問符を飛ばしていると兄は笑顔を崩さず

「じゃあ、まずはAの実力がどんな物か確認するところから始めよう」

兄のその言葉が開始の合図となり私はそれからいろいろな物を試された

「うん、さすがは僕の妹であり継子だね」

”お兄ちゃん兼、夜柱は感動しちゃったよ”なんて言いながら褒めてくれる兄

「それじゃあ、次にその実力を発揮して貰おうか」

その言葉と同時に複数の人が現れる

『えっ…えっ…?』

驚く私に兄は”協力者を募ったんだ”と言う

「今日は僕の時間が許す限りAに僕の技術の全てを教え込むからね」

そうして半日を兄と訓練で過ごしたのだった…―

「おっと、もうこんな時間か」

不意に兄がそうつぶやき動きを止めた

『はぁ…はぁ…はぁー…』

私はその瞬間に呼吸を整える

見れば回りは薄暗く日がかけ始めていた

「そろそろ僕は行かなきゃ」
『えっ、任務ですか?』
「そうそう」

兄の発言にまさかと思い問いかけると笑顔で答えてくれる

任務があるのに私の訓練に付き合ってくれてたという事なのでしょうか?
そうなると幾分申し訳ないのですが…

私の感情を見て兄は”当然のことだから”とだけ返してくれる

「じゃあ、僕は行くからAはゆっくり休息をとっておいて」

そう言うと姿を消してしまった

「A様、お食事のご用意ができました」

それと同時に清夜屋敷に仕えている侍女の方の声がして振り返る

『あ、今行きます!』

私は駆け足で邸宅へと足を踏み入れたのだった

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エラ(プロフ) - 時望さん» お返事遅くなって大変申し訳ありません!そう言っていただけると凄く励みになります!お互い体調に気を付けて行きましょう! (2020年5月7日 23時) (レス) id: 245f908d63 (このIDを非表示/違反報告)
時望 - すごく面白いです!お体に気をつけて過ごしてください!応援してます (2020年4月29日 14時) (レス) id: d5d3062330 (このIDを非表示/違反報告)
むいむい - この作品、とっても面白いです(*´-`)ウィルスに気を付けて、更新頑張ってください(*’ー’*)ノ応援してます。 (2020年4月24日 18時) (レス) id: f62f0a3a7c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:エラ | 作成日時:2020年4月14日 22時

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