陸拾捌夜 ページ21
―竈門炭治郎視点―
「す、すまない…」
『分かっていただけたのなら嬉しいです』
俺はその姿に気づいたら謝っていた
そして気づかされた
俺がAに怒っていたのはAのせいじゃない
Aの怪我に気づけなかった俺自身に怒っているのだと
『もしかして、先ほどの話があるというのは…―』
「この事だ…」
Aは何か感じ取ったようにはっとすると俺にさっきの家でのやりとりを確認する様に聞いてきた
それに俺は歯切れ悪く返すしかなかった
確認し終えると俺の謝りに満足したらしく
すっ…っとAから怒りの匂いが消えた
そして彼女はそのまま俺の方へとすり足でよってくると…―
『もう、私の前では無茶しないでくださいね?』
と俺の手を握り笑顔で見上げてきた
「あっ…!…かっ!」
俺はAのその行動に言葉を失ってしまった
変な言葉しか出てこない…
熱が一気に顔に集まるのを感じ胸がドキドキ早く脈打ちうるさい
か、かっ、可愛いっ!!
今の俺は心の中で善逸みたいに叫んでいた
可愛くて綺麗だとは常々Aに会う度に思ってはいた
だけど、それは禰豆子とかもそうだと思っていたからそれと同じだと思っていた
けど、それが違うんだと今解った
禰豆子にはこんなにドキドキしない…
禰豆子にはこんな顔に熱が集まるような感覚を覚えたことはない…
禰豆子にはこんな愛おしくて綺麗だなんて思ったことはない…
禰豆子にはこんなもっと触れ合っていたいと考えたことはない…
Aの何が俺にそんなことを思わせる?
Aの何が俺をこんな気持ちにさせる?
考えれば考えるほど引き込まれるように解らなくなってきた
ただ、もっとAと一緒に過ごしたい
そう感じた…
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エラ(プロフ) - 時望さん» お返事遅くなって大変申し訳ありません!そう言っていただけると凄く励みになります!お互い体調に気を付けて行きましょう! (2020年5月7日 23時) (レス) id: 245f908d63 (このIDを非表示/違反報告)
時望 - すごく面白いです!お体に気をつけて過ごしてください!応援してます (2020年4月29日 14時) (レス) id: d5d3062330 (このIDを非表示/違反報告)
むいむい - この作品、とっても面白いです(*´-`)ウィルスに気を付けて、更新頑張ってください(*’ー’*)ノ応援してます。 (2020年4月24日 18時) (レス) id: f62f0a3a7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エラ | 作成日時:2020年4月14日 22時