陸拾漆夜 ページ20
―竈門炭治郎視点―
「って、Aそれっ…！」
”お邪魔します”と入ってきたAの姿を見て俺は驚いた
だって、見るとそこには三角巾で固定された腕と手を包帯で巻かれたAの姿があったからだ
『あぁ、前の任務で腕、折れてたみたいなんです』
”おまけにあばらも1本、手も傷が深かったみたいで”なんて苦笑いで答えてくるAを見て驚きと同時に心が痛んだ
何でだ…？！戦闘中や出会った頃はそんなそぶり見せてなかったぞ？！
いつからだ？！いつからそんな怪我を…―
「Aちゃん大丈夫なの？！」
『はい、重傷ですが全て完治するそうなので』
善逸が半泣き状態で焦りながらAに確認するが当の本人はのほほんと答える
その姿に戦闘時に感じた怒りがこみ上げてくる
「何て無茶をしたんだ！」
「『！！』」
俺の声にAと善逸がこちらを振り向く
「そんな大けがをしているのにあんな無茶をして…―！」
2人は驚いた表情をしていたがそんなことお構いなしに俺は続けた
それほどまでにAには心配と同時に我慢していたことに対しての怒りがあったからだ
『でも、私鬼殺隊の剣士です』
”鬼と戦う以上必ず起こりうることですよ？”そんな俺にAは至極当たり前と言った感じで不思議そうに答える
その姿が余計に俺の怒りをあおった
「だからって、Aは女の子だ！ちょっとは…―」
『鬼を狩るのに男だとか女だとか関係ありません』
俺の言葉を遮ってAが静かに発した
見るとAは強いまなざしでこっちを見てきていた
あれ…この匂いは…
まさか怒ってるのか…？
Aの表情はいつもと変わりない
だが、匂いは怒りを含んでいた
『鬼にとって鬼殺隊に性別なんて関係ありません、どちらも人間です』
「…っ」
『それに、それを言うなら炭治郎くんも同じだと思います』
Aは反論は認めないと言った様子でこちらをじっと見つめながら答えた
『長男だからとかそんなの私には関係ありません、私は”女の子”だから頼りないですか…？』
「ち、ちがっ…！！そんなんじゃ…―」
Aの発言にAには全てばれていたのだと悟った
『私たちは鬼殺隊の仲間です、それも同期ですよね？困ってるのなら…助けが欲しいのなら頼ってください』
Aはそこまで言うと一度区切り
『非力ですが、共に助け合うことはできます』
そう言って儚げに微笑んだのだった
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エラ(プロフ) - 時望さん» お返事遅くなって大変申し訳ありません！そう言っていただけると凄く励みになります！お互い体調に気を付けて行きましょう！ (2020年5月7日 23時) (
レス) id: 245f908d63 (このIDを非表示/違反報告)
時望 - すごく面白いです！お体に気をつけて過ごしてください！応援してます (2020年4月29日 14時) (レス) id: d5d3062330 (このIDを非表示/違反報告)
むいむい - この作品、とっても面白いです(*´-`)ウィルスに気を付けて、更新頑張ってください(*’ｰ’*)ﾉ応援してます。 (2020年4月24日 18時) (レス) id: f62f0a3a7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エラ | 作成日時：2020年4月14日 22時
