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伍拾玖夜 ページ12

『泡…吹いてしまってますね』

炭治郎くんの一撃で大人しくなったは良いものの
脳震盪まで起こして倒れてしまった

『よいしょっ…』
このままにしておく訳にもいかず私は自分の羽織を脱ぎたたみ始めた

「A、何してるんだ?」
『このままにしておくのは忍びないので…―』

私の行動を不思議に思った炭治郎くんが尋ねてきたので途中まで答えて私の羽織を彼の頭元に入れた

確か、名前は…嘴平伊之助くんと名乗っていましたよね!

「そんなことをしたらAの羽織が…―」
『大丈夫ですよ、羽織はまた洗えば済む話ですから』

何か言いたそうな炭治郎くんに私はそう答えると彼の頭をそっと元に戻した

「そうか、Aは気が利いて優しいな」
『当然のことをしているだけですよ』

炭治郎くんがそんな私の行動を見て褒めてくれた

当たり前のことをしただけなのに褒められるなんて
何だか気持ちが温かくなりますね

「良かったら俺のも使ってくれ」

炭治郎くんはそう言うと自分が来ていた羽織を脱いで私に渡してきた
私はそれを”助かります”と受け取ると伊之助くんへとかけた

「俺のも良かったら使って」

横からすっ…と腕が伸びてきたかと思うと黄色と山吹色がかった羽織が見えた
上を見上げるとそこには少し気まずそうな善逸くんが立っていた

『ありがとうございます』

私はそれを笑顔で受け取ると更に伊之助くんの体にかけたのだった

『じゃあ、次は皆さんですね』

私はかけ終えると立ち上がりみんなを見た

周りのみんなは不思議そうに首を傾げている

『傷の手当てです』

私はそれだけ言うと自分の中から手当用に持ち歩いている道具一式を出した

「すごい…」

驚いたようにそれを見る善逸くんに近づくと善逸くんを座らせた

「え…?」
『まずは善逸くんからですね』

私はそう言うと善逸くんの言葉を聞く前に手当を始めた

『次は炭治郎くんです』

”応急処置程度ですけど”と私は苦笑いしながらみんなに言ったのだった

陸拾夜→←伍拾捌夜



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エラ(プロフ) - 時望さん» お返事遅くなって大変申し訳ありません!そう言っていただけると凄く励みになります!お互い体調に気を付けて行きましょう! (2020年5月7日 23時) (レス) id: 245f908d63 (このIDを非表示/違反報告)
時望 - すごく面白いです!お体に気をつけて過ごしてください!応援してます (2020年4月29日 14時) (レス) id: d5d3062330 (このIDを非表示/違反報告)
むいむい - この作品、とっても面白いです(*´-`)ウィルスに気を付けて、更新頑張ってください(*’ー’*)ノ応援してます。 (2020年4月24日 18時) (レス) id: f62f0a3a7c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:エラ | 作成日時:2020年4月14日 22時

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