154話 ページ30
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バタバタと、次々に各寮の人々が鏡の間へと駆けつけてくる。
グリム「俺様、知ってるんだゾ。コイツいつも帰りたいって言ってたの。だから俺様が帰り方を見つけてやったんだゾ、後はこの鏡に魔力を流すだけだ!」
監督生「そっそれは...!」
違う!と言おうとしたその時、魔力を流すため鏡の縁に添えられていたグリムの手の横に、スっとフロイドの大きな手が添えられる。
フロイド「あ〜、それ俺も知ってる〜。小エビちゃんさあ、モストロにダラダラ居座ってた時いっつもそんなこと言ってたじゃ〜ん。
鬱陶しいから無視してたけどぉ、これって小エビちゃんの願いが叶ったってことじゃねぇ?」
良かったねぇ、小エビちゃん。
フロイドは首を傾げてニヤリと笑った。
監督生「ちが、違う、私は...!」
レオナ「そういやてめぇが勝手に俺の縄張りに居座ってキャンキャン鳴いてた時も同じようなこと言ってたな。良かったじゃねえか、草食動物。」
褐色肌の手のひらも添えられる。
監督生「違うの、私は...!」
イデア「たったたた確かに拙者も同様な事を聞いた覚えが...ひっすみませんこんな陰キャが出しゃばって...いや、でも当局としましては勝手に部屋にヅカヅカと入り込んできてはゲームの邪魔されるのはもう懲り懲りですしおすし...まあとりあえずおめでとうございましたさようならですね。フヒ。」
イデアの青白く骨張った手のひらが重ねられる。
監督生「〜〜っ!私は___っ!」
ケイト「____監督生ちゃんさあ、もういいよ。」
...
トレイ「...ケイ、ト?」
いつも明るくヘラヘラと笑っているケイトが、ゴッソリと感情が全て抜け落ちたような無表情で監督生を見下ろしていた。
ケイト「もういいって言ってんの。いい加減自分がこの世界に要らないってこと、理解したら?」
監督生「ケイト先輩...?」
ケイト「だるいよ、そーゆーの。もうここは空気読んでサッサと元の世界に帰ってくんない?」
監督生「せ、先輩可笑しいですよ。先輩まで私の事、鬱陶しいだなんて言わないですよね...?」
ケイト「...知らなかったの?」
ハッと、ケイトは冷たく笑う。
____Aちゃんに手出した時点で、もう早く消えてくんないかなって。そう思ってたよ。
(そっと、手のひらが1つ重ねられた。)
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神楽 - え、ちょ、ん?神であらせられますか?一気見してもうほんとに好きな作品なのでコメント?させて頂きました!あのぉ本当にこの作品を書いてくださりありがとうございます私はもうこれがあるから生きているといっても過言ではありませんつまりはこれからも頑張って下さい (4月22日 23時) (レス) @page50 id: c039794659 (このIDを非表示/違反報告)
英伶奈(プロフ) - 初めまして!コメント失礼します!こちらの作品凄く大好きで愛読させて頂いております!番外編も是非見てみたいと思っています。宜しければパスワードを教えて頂きたいです! (3月16日 19時) (レス) @page50 id: 282fb023ab (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 死ぬほど泣きました。本当に素敵なお話でした。続き出来ましたらぜひ読ませていただきたいです。本当に素敵な作品をありがとうございます。 (6月6日 0時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
ただの一般人 - す…すごすぎる…!!まさか「ユウ」に繋がるだなんて…!ここまで一気見でした…。生まれてきてくれてありがとうございますホントに…。もっと早く見つけたかった…!!!! (2023年4月7日 16時) (レス) @page40 id: c70cf10f64 (このIDを非表示/違反報告)
白郡(プロフ) - 最高でした!!日付跨いで一気見してしまった…神ですか?神なんですね?存在してくださってありがとうございます。何故この作品にもっと早く出会えなかったのか、、ちくせう… (2023年3月30日 0時) (レス) @page49 id: 91ba7dddf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おいしいくじら | 作成日時:2021年4月14日 4時