146話 ページ22
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気配に一等敏感であり、普通の人間の何十倍もの聴力を持つ獣人。
レオナ・キングスカラーは額に汗を滲ませ全速力で走っていた。後ろからも複数人の気配を感じ取れる。きっと他寮の人間達も異変に気づいたのであろう。
向かう先は大切な彼女の眠る、保健室。
_____バァン!
大音を立てて保健室の扉を乱暴に開け放つ。
レオナ「っA...!っあ゛!?」
息を切らし中へ飛び込むと、そこには顔を真っ青にしへたり込む監督生と_____
レオナ「な...レン、ゴク...?」
煉獄「...うむ?」
____脳裏に焼き付いては忘れられない、炎の男が立っていた。
レオナ「っなん、どうして、なぜお前が...っ」
煉獄「む?俺は君と何処かで会ったことがあっただろうか?」
レオナ「!いやっ、それは違うが...っ」
レオナが言い淀んだその時、彼の腰あたりにガシリとしがみつかれるような感覚がした。
レオナ「...あ?」
監督生「れっ、レオナ先輩!たす、助けてください、私この人に殺されかけたんです、私、怖くて、...!」
____バタバタバタ!
リドル「君たち!これは一体どういう騒ぎで...っ!?」
遅れてやってきたリドルらも煉獄の姿を見て、目を見開く。
リドル「何故、貴方がここに...?」
煉獄「む?!よもや君も俺の事を知っているのか!?」
リドル「知ってるも何も...!」
_____貴方は、Aの...
泣き出す1歩手前の震える声で、リドルはそう言った。
言葉尻になるにつれすぼんでいくその声に、煉獄はピクリと眉を動かし目を細めた。
煉獄「...聞こう!君たちは、時透少女と知り合いか?」
エース「っあぁ!」
煉獄「...この座り込んでいる彼女のように、殺害を試みるような恨みを抱えた?」
「「「!!?」」」
皆が一斉に監督生の方へと視線を向ける。監督生はサァッと顔を青くする。
煉獄はそんな彼らの様子を横目に、いつもの彼からは想像できない、静かな落ち着いた声で話し出す。
煉獄「...すまないが、もし君たちがそこの彼女と同じように時透少女に危害を加えるつもりでいるのならば。
____俺は今すぐこの場にいる全員の頸を跳ね落とさなければならない。」
____チャキリ。
赫き炎刀が再び静かに構えられた。
(危害を加えるならば)
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神楽 - え、ちょ、ん?神であらせられますか?一気見してもうほんとに好きな作品なのでコメント?させて頂きました!あのぉ本当にこの作品を書いてくださりありがとうございます私はもうこれがあるから生きているといっても過言ではありませんつまりはこれからも頑張って下さい (4月22日 23時) (レス) @page50 id: c039794659 (このIDを非表示/違反報告)
英伶奈(プロフ) - 初めまして!コメント失礼します!こちらの作品凄く大好きで愛読させて頂いております!番外編も是非見てみたいと思っています。宜しければパスワードを教えて頂きたいです! (3月16日 19時) (レス) @page50 id: 282fb023ab (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 死ぬほど泣きました。本当に素敵なお話でした。続き出来ましたらぜひ読ませていただきたいです。本当に素敵な作品をありがとうございます。 (6月6日 0時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
ただの一般人 - す…すごすぎる…!!まさか「ユウ」に繋がるだなんて…!ここまで一気見でした…。生まれてきてくれてありがとうございますホントに…。もっと早く見つけたかった…!!!! (2023年4月7日 16時) (レス) @page40 id: c70cf10f64 (このIDを非表示/違反報告)
白郡(プロフ) - 最高でした!!日付跨いで一気見してしまった…神ですか?神なんですね?存在してくださってありがとうございます。何故この作品にもっと早く出会えなかったのか、、ちくせう… (2023年3月30日 0時) (レス) @page49 id: 91ba7dddf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おいしいくじら | 作成日時:2021年4月14日 4時