135話 ページ11
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____っダン!
彼女は力一杯床を蹴る。
そして迷うことなく、一直線に黒死牟の元へと駆けていく。
『ヒュウ...ひゅ...』
体中から溢れ出る血液を、満遍なく奴の身体にぶちまける。
藤の毒が回りきった血液だ。今のお前にとっては命取りでしかないだろう。
ざまあみろ、彼女は息も絶え絶えに笑って見せた。
____ドスッ!
『...ゴフッ...』
黒死牟「!!!」
腹を貫いた。それによって生まれた一瞬の隙。
今だよ、玄弥。
玄弥「っああ、わかってるっ!」
____ドンドンドンっ!
黒死牟「!っな...!?」
撃ち込まれた弾丸から、血鬼術による木々が生まれAを巻き込み黒死牟の体を縛る。
黒死牟「っ!」
不死川「殺す」
悲鳴嶼「...」
必ず、殺す。
悲鳴嶼と不死川。彼ら二人は刀を握りしめ目の前の宿敵に斬り掛かる。
自分達の一等可愛がっていた後輩が、妹が、娘が。文字通り命を賭して作ったこの機会。
死んでも無駄にするものか!
黒死牟「...」
死ぬのか、私が。
まさか。縁壱以外に、殺されるというのか。
...そんなことが、あってはならない。
黒死牟「ならない...」
ならないのだ!!!
_____ドン!
「ひゅ...」
なあ、もうやめてくれ。
頼むから、もうやめてくれよ。
なあ、お前、下半身どこいったんだよ。
さっきまで、ちゃんとあったじゃんか。
お前の先祖、可笑しいだろ。なんで体中から刀が生えてくんだよ。
勝てっこないよ。もうやめろよ、なあ。もう十分頑張ったじゃんか。十分すぎるよ。もう休もう?
...なんで、刀から手を放さないんだよ!
『...っ...』
(死んでも離さない)
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神楽 - え、ちょ、ん?神であらせられますか?一気見してもうほんとに好きな作品なのでコメント?させて頂きました!あのぉ本当にこの作品を書いてくださりありがとうございます私はもうこれがあるから生きているといっても過言ではありませんつまりはこれからも頑張って下さい (4月22日 23時) (レス) @page50 id: c039794659 (このIDを非表示/違反報告)
英伶奈(プロフ) - 初めまして!コメント失礼します!こちらの作品凄く大好きで愛読させて頂いております!番外編も是非見てみたいと思っています。宜しければパスワードを教えて頂きたいです! (3月16日 19時) (レス) @page50 id: 282fb023ab (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 死ぬほど泣きました。本当に素敵なお話でした。続き出来ましたらぜひ読ませていただきたいです。本当に素敵な作品をありがとうございます。 (6月6日 0時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
ただの一般人 - す…すごすぎる…!!まさか「ユウ」に繋がるだなんて…!ここまで一気見でした…。生まれてきてくれてありがとうございますホントに…。もっと早く見つけたかった…!!!! (2023年4月7日 16時) (レス) @page40 id: c70cf10f64 (このIDを非表示/違反報告)
白郡(プロフ) - 最高でした!!日付跨いで一気見してしまった…神ですか?神なんですね?存在してくださってありがとうございます。何故この作品にもっと早く出会えなかったのか、、ちくせう… (2023年3月30日 0時) (レス) @page49 id: 91ba7dddf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おいしいくじら | 作成日時:2021年4月14日 4時