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1-55「五月雨オネスティー!」 ページ7

「───リドル!!!」






トレイ先輩が必死に声をかけても、何も反応しないリドル先輩。

それを暫く続けているうちに、彼はゆっくりと目を開けた。






「…はっ!!」


「あ、目ぇあけた!」


「ハァ〜…マジ、もう起きなかったらどうしようって超焦った…。」







先輩が目を覚ましたのを確認できた私達は安堵の息を漏らす。


…よか、ったあ。







「良かった。正気を取り戻していますね。」


「今は何も考えなくていい。寝てろ。」


「あーっ、そうやって甘やかすから

ちょっと怒られただけで暴走とかするんすよ。

庭は滅茶苦茶だし、こっちもヤバいとこだったんだからな!」






いやね、ヤバかったはヤバかったけどな?

そこは「目を覚ましてよかった」の一言ぐらい言ったらどうだい?エース。

あとデュースも「確かに」の前に一言プリーズ。

更に言えば、グリムもちょっと黙ってて。アンタは少しストレス溜まった…ダメだ。アンタがストレス溜めたらとんでもない事になりそう。



暫く黙り込んだ後、リドル先輩はポツリと「本当はマロンタルトが食べたかった」と呟く。


当然、何のことだと周りが少しばかり?マークが浮かび上がる。







「薔薇は白だっていいし、フラミンゴもピンクでいい。

お茶に入れるのは角砂糖より蜂蜜が好きだし

レモンティーよりミルクティーが好きだ。

皆と食後のお喋りだってしたい…。」


「リドル…?」








あぁ、彼が徐々に“自由”を得ていく。

自分の気持ちに、自由に、正直に








「ずっと、もっとトレイ達と、遊びたかった…



う、うう…うううっ……わぁあああん!」









その瞬間、リドル先輩はこれもでもかというくらいに大泣きし始めた。

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- 2章10話の最初にグリムが言った「魔法の使いすぎで〜」がリドルが言ったことになってます。初投稿で指摘して申し訳ありません!! (2022年7月24日 7時) (レス) @page28 id: 36990451b2 (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - ふうかさん» あっ!本当ですね!ご指摘ありがとうございます!訂正しました! (2021年1月4日 6時) (レス) id: 30c3420c66 (このIDを非表示/違反報告)
ふうか - 2ページ目の「魔法が使えないユウと炎魔法の、しかも火力の少ない力しか持たないリドルに枝が襲い掛かる」のリドルではなくグリムだと思います...気に障ったらすみません... (2021年1月4日 3時) (レス) id: 1bf0e3692e (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - はまぐりさん» ありがとうございます! (2020年11月25日 12時) (レス) id: 30c3420c66 (このIDを非表示/違反報告)
はまぐり(プロフ) - やっっばいですね…めっちゃ面白いです! (2020年11月25日 12時) (レス) id: fe50b1b3b6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:KK | 作成日時:2020年11月22日 9時

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