伍拾陸 ページ8
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「だがその恵まれたお前らが、呪術も使えねぇ俺みたいなさるに負けたってこと
長生きしたきゃ忘れんな。」
と、ここで少し間抜け面になる甚爾に私は首を傾げる
すると
「あー、恵って
そうだったそうだった
俺が名付けたんだった。」
『…え、マジで?』
思わず声が漏れた
恵くんの名前この人が付けたの?
奥さんじゃなかったの?
呆ける私を見る甚爾が、私に話しかけてくる。
「つかお前、仲間が死んでんのに偉く冷静じゃねぇか。」
『…かなり薄情なんだよ私
しかも知ったの理子ちゃんが殺された直後。』
「ブハッ お前もクズの仲間入りか。」
『笑い事じゃないし…』
こうやって呑気に話していられるのも、私達の間柄のお陰なのか何なのか
その辺はよく分からない。
『ていうか、甚爾って結婚してたんだ
私恵くん見た時吃驚しちゃった。』
「…は?お前恵と会ったのかよ。」
『うん、任務帰りにちょっと。』
「マジかよ…」
『めっちゃ甚爾だった
親子ってやっぱり似るもんなんだね。』
「うるせぇ
…で、お前はどうする?」
甚爾のだるそうな表情を、私は真っ直ぐ見つめる
どうする…か。
傑さんみたいに殺したいという感情は一切ない
むしろ、私はこの人を殺したくないし、多分殺すことなんて夢のまた夢だ
けど、甚爾と戦う理由は「呪術師の私」には一応ある。
目の前の“術師殺し”を、殺さなければならない
そんなこと、甚爾が禪院家を出て行ってすぐに知った
術師はクソだと言っていた、彼らしい選択。
そんなクソの立場にいる私と、それを殺す甚爾
選択肢は、1つしか無い。
…あぁ、嫌だな
“私”として、理由があって殺すのならまだしも
理由がないのに“術師”として殺さないといけないなんて。
『…ｽｩ…ﾊｧ』
深呼吸を一つして
甚爾がくれた呪具を構え
目の前の“標的”に目を向ける。
そんな私を見据える甚爾は
「…いいじゃねぇか
掛かって来いよ、
そう言って笑い、太刀の呪具を構えた。
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Aya - めっちゃ面白いです!!続き楽しみにしてます!! (2022年4月16日 22時) (
レス) @page36 id: f2234a2195 (このIDを非表示/違反報告)
菜奈(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2022年1月25日 0時) (レス) @page36 id: 51a9e342b5 (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - ツバメさん» ありがとうございます!それは最初考えていましたが、やはり原作を改変したくない…という思いもありましたので、このまま行かせて頂きます、すみません…(汗)つきましてはifストーリーでツバメ様の案を書かせて頂きますので、これからもどうぞよろしくお願いします! (2021年6月13日 10時) (レス) id: 1e9bbdba10 (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - 識さん» あああ、勿体ないお言葉ありがとうございます!! (2021年6月13日 10時) (レス) id: 1e9bbdba10 (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - もっと見たいです更新期待してます 出来れば甚爾を渋谷編の生き返りでは無く五条との戦いの後も生存＋主人公と一緒が良いです (2021年6月12日 23時) (レス) id: 020ea1b549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：KK
| 作成日時：2021年3月11日 9時
