陸拾捌 ページ21
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どれくらいそこで蹲っていたのかなんてわからない
もしかしたら数分かもしれないし、数十分、数時間といたのかもしれない
けど、自分には蹲る時間が長く感じた。
そんな時だった。
「…たく、どこに行ったかと思えばここかよ。」
『…』
「1年共とギャーギャー騒ぐお前が珍しいじゃん
何、未だに傷心中ってか?」
いつもの私なら、へらへら笑いながら「何でもなーい!」とかほざけてたのだろうが
生憎、今そんな元気なんてこれっぽっちも無い。
静かに顔を上げると、目の前には五条悟が佇んでいた。
私の顔を見るやうげっと顔を顰められ、思わずこちらも眉を顰める。
「史上最強にやつれてんじゃねーか
どんだけ任務こなしてんだよ。」
『多分アンタと同じくらいじゃない?』
「それは嘘だな
俺よりこなしてるってセンセーから聞いてるぜ?」
『あっそ。』
相手から視線を逸らし、雨がザァザァと降る目の前の景色を見渡す。
「…風邪ひくぞ。」
『人の心配なんてらしくないことするじゃん
今日雨が降るくらいだから、明日は槍かな。』
「お前は人の親切心を何だと思ってんだよ…」
『あんたに親切心があることに驚き。』
「ほんっと俺に対して失礼極まりない女だな…!」
このまま平静を保って、相手にこのドロドロな感情に干渉させない
…でも、上手くいかないだろうなぁ。
私の予測通りというかなんというか
彼はこのまま何処かへ行くワケでもない上、私の隣に座り始めた。
『…人に風邪ひくとか言ってるけど
あんたも例外じゃないんじゃない?』
「俺は無限で弾いてるからいーんだよ。」
『術式の無駄遣い…』
「言ってろ。」
軽口を叩いて普段通りの私で振る舞っても、相手は中々引いてくれない
…なんで、?
なんで、いち早く気付いたのがあんたなの?
あんたより付き合いの長い夜蛾センでも、おかしいって気づいたキッカケが馬鹿みたいにこなす任務の異常な多さだってのに
色んな思いがゴチャゴチャと頭の中を巡る
誰もこの感情に気付かないで
惨めな私を見ないで、気付かないで
…でも、皆と一緒にいたい
何かしらの形でいいから、温もりが欲しい
…もう記憶から消えてほしい
辛い、苦しい、悲しい
これ以上出てくるな
…でも、
逢いたい
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Aya - めっちゃ面白いです!!続き楽しみにしてます!! (2022年4月16日 22時) (
レス) @page36 id: f2234a2195 (このIDを非表示/違反報告)
菜奈(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2022年1月25日 0時) (レス) @page36 id: 51a9e342b5 (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - ツバメさん» ありがとうございます!それは最初考えていましたが、やはり原作を改変したくない…という思いもありましたので、このまま行かせて頂きます、すみません…(汗)つきましてはifストーリーでツバメ様の案を書かせて頂きますので、これからもどうぞよろしくお願いします! (2021年6月13日 10時) (レス) id: 1e9bbdba10 (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - 識さん» あああ、勿体ないお言葉ありがとうございます!! (2021年6月13日 10時) (レス) id: 1e9bbdba10 (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - もっと見たいです更新期待してます 出来れば甚爾を渋谷編の生き返りでは無く五条との戦いの後も生存＋主人公と一緒が良いです (2021年6月12日 23時) (レス) id: 020ea1b549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：KK
| 作成日時：2021年3月11日 9時
