捌拾陸 ページ43
・
再び木の枝が私達を襲い掛かってきた。
何とか建物に入った私達は、必死になって足を動かす。
「大丈夫ですか、狗巻先輩。」
「しゃけ。」
「来るぞ!!」
私達は憲紀の声で振り返り、相手の攻撃に備える。
木の鞠から鋭い枝が飛び出したのを、棘くんが呪言で止め、憲紀が【穿血】で相手の顔面の枝に傷をつけた。
…あの顔の枝は他より柔らかいってか
次狙うならあそこだな。
「急げ どうせすぐ治してくる。」
棘くんの呪言で止め、私達で攻撃して距離を取る。
これを繰り返して帳を脱出、皆との合流…けど
そろそろ棘くんの限界も近い上に、相手が呪言の対処法に気付いたら即アウト
…何とかして誰かと─よくて学長たち、最低でも学生の誰かと合流したいとこだ。
建物内から飛び出し、私達は屋根の上で敵を待ち伏せる。
「狗巻先輩が止めてくれる
ビビらずいけ。」
そう言って恵が【鵺】を行かせた
棘くんも呪言を使おうとした
だが
ﾌﾞｼｬｱ!!!
私の隣で棘くんが血を吐き、目の前では【鵺】が呪霊によって羽根を貫かれていた。
後ろを振り向いた憲紀
…ｯいけない!!
『憲紀!!』
避けろ、と叫ぶ前に憲紀の顔面が屋根へと思い切り打ちつけられる。
そこへ鞠が襲い掛かろうとしたが、それは全て薙ぎ払った。
後ろでは恵が憲紀を救出している。
「生きてますか!!
加茂さん!!」
強い呪言を使おうとしていたわけじゃないのに、棘くんの喉が潰れた
それだけ
「『(格上!!)』」
これは八岐大蛇を呼ぶしか、そう思い口を開いた時
「高菜。」
『…ぇ、棘くん?』
私と恵の肩を叩き、棘くんは呪霊の方へと近づいていく。
「狗巻先輩!!それ以上は…!!」
『棘くん!!駄目!!』
「【ぶっとべ】」
呪言の反動で棘くんが弾かれたのと、呪霊が文字通りぶっ飛んだのは同時だった。
それでも尚、無傷の呪霊。
…これは少し、本気でいった方がいいな。
『…【八岐大蛇】
“呪力”を私に送り込んで
今までより
〖…呪力…ﾀﾞｹ?
ｵﾚ…ｲｸ…?〗
脳内に響く、少し弱々しい声
それに、私は首をフルフルと横に振る。
『呪力だけでいい
お前は草薙の中で待機 いいな?』
〖…Aｶﾞ…ｿｳ言ｳﾅﾗ…〗
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Kk(プロフ) - 雪華さん» コメントと高評価ありがとうございます！トランスフォーマープライムは知らないです…。 (2021年2月4日 22時) (
レス) id: 00d7e0ecde (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - 星猫さん» 最近のは知らないですね…。 (2021年2月4日 22時) (レス) id: 00d7e0ecde (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 始めまして!素晴らしいですね!お気に入りも高評価しました!トランスフォーマープライムは知ってます？ (2021年2月4日 22時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - ポケモンは知ってます？ (2021年2月4日 22時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - 星猫さん» 知ってますよ! (2021年2月4日 21時) (レス) id: 00d7e0ecde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：KK
| 作成日時：2021年2月2日 12時
