1．幽霊の兄ちゃんと大学生の私 (ページ10)

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第9話ページ10

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「はい、アイスコーヒーね。」

「…本当にブレンドしてないよね？」

「あれ、私疑われてる？ブレンドしてないよ本当に。何なら今目の前で飲んであげよっか？」

「そこまで言うならしてないってことだね、大丈夫」とジト目になりながらコナン少年はアイスコーヒーを手に取った。
私ってそんなに信用ない？特にこれと言った悪戯はしてなかったはずだけど…(経験多数あり)(被害者は今のところコナンのみ)(コナン不憫)

コーヒーを恐る恐る一口飲み、そこで漸く何も入ってないと安心した様子の少年は、そのままコーヒーを嗜み始めた。
この光景を見てつくづく思う。小学生がコーヒー飲むってどうかしてると。
それでも様になってるから何とも言えないというか…

「そういえばAお姉ちゃん、何かいいことでもあった？」

「え？何で？」

「いつもはバイト終わって暫くお客さんとしてポアロにいるでしょ？でもここ最近は終わったらニコニコしてすぐ帰ってるから…何かいいことでもあったのかなって。」

「君って本当観察眼鋭いよね。お姉さんおったまげなんだが(半目)」

「えへへ～。」

(褒めてねぇよ。ドン引きしてんだよ。)

少年の指摘はもっともだ。ポアロで梓さんやオーナーと過ごすのが好きすぎて、よくバイト終わりもカウンター席で駄弁っていることが多い。
けどここ2週間はそれがぱったりなくなってしまった。…どう考えても家に兄ちゃんがいるからである。
帰りを待ってくれている人がいるって、なんかいいよね。

しかし素直にそう答えられたらいいけど、その兄ちゃんは故人で、視えているのは私だけ。何とか誤魔化したいところ…けどこの少年に誤魔化しはあまり通用しない。
困ったもんだ。

「あー…それはねぇ、」

「もしかして彼氏できたの？」
「最近の小学生ってそんなにませてんのか？？？？」

お姉さんおったまげなんだが(2回目)(白目)

「彼氏なんてできたことないし、縁のない言葉だね。」

「見た目美人さんだけど性格が残念だから？」

「純粋な眼で何失礼なこと言ってんだクソガキ。」

「僕子どもだからわかんなぁい！(良い笑顔)」

誰かこのクソガキに制裁を下す許可を。こいつぶん殴らねぇと気が済まねぇ。