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第39話 ページ40






哀ちゃんが、組織の幹部。まだ確定したわけじゃないからこそ信じられない。だってあんなに良い子なんだよ?それがなんで、




「もし本当に彼女だったとして、2つ疑問が残る。幼児化のことと、何故組織から出られているのか(・・・・・・・・)。」

「…その言い方、まさかと思うけど監 禁されたとか言わないよね?」




恐る恐る口にすると、兄ちゃんは「半ばそんなもんだった」と言う。
絶句した。私と1個しか変わらない女の子が、監 禁?ふざけているの域を超えている。




「とにかく、可能性が高まったのはそれだけじゃない。沖矢昴が組織の人間であることもだ。」

「…え、それってかなりヤバくない?」

「あぁ。彼女が奴を警戒しているということは、組織から逃亡した線も濃くなる。

…奴に気付かれないよう、こっち側に引きずり込む、あるいは彼女の周りに味方がいるか確認しないと。」




沖矢さんが組織の人間だった場合、哀ちゃんは狙われていることになる。思わず顔が引き攣った。だけどまだ希望は確かにある。
私や兄ちゃんじゃあそこから助け出すことはできなくても、あの子に協力することはできるはずだから。


そして、その為の策を兄ちゃんが考えてくれる。なら、私はそれを実行に移すだけだ。




「兄ちゃん…」




真っ直ぐ兄ちゃんの目を見ながら言うと、兄ちゃんは難しい顔をしながら口を開く。




「…今すぐには考えつくことはできない。だけど、最善策は立てるつもりだ。お前も、彼女もなるべく危害がないように。」

「じゃあ考えついたらすぐ言ってね。何が何でも成功させよ。」

「あぁ。」




兄ちゃんと再会して、お互いのために組織を探ろうと決意して約1ヶ月。





私達は、初めて実行へと移す────





最初のミッションは、味方を増やすことだ。

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作者名: | 作成日時:2022年7月4日 1時

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