第18話 ページ19
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不意に黙り込む蘭ちゃん、そしてそんな彼女を怪訝に思っているであろう園子ちゃん。
その2人に私は声をかける。
「…あのぉ、お2人さん。この状況下でものすんごく言いにくいんだけど…」
「?、Aさん?」
「どうかしました?」
私は彼女達に苦笑いを向けた後、男性────
「…えっと、先日のひったくりではお世話になりましたぁ…」
「あぁ、やはりあの時の女性でしたか。」
あのインテリイケメンに、挨拶をした。口の端を引くつかせながら。インテリイケメンの方はいいスマイルをこちらに向けていて。
そして置いてけぼりになった蘭ちゃん達はというと
『…ええええええええええ!!?』
結果、彼女達の隣にいた私の鼓膜は死にました()
〜・〜・〜・〜・〜
インテリイケメン─基、沖矢昴さんは大学院生で、元々住んでいたアパートが事件による火事で燃えてしまい、この工藤邸に居候していると聞いた。何故かコナン少年から蘭ちゃんへ。
少年、君いつの間に知り合ったの…
新一君からの返事は既に来ているらしい。おい大丈夫か家主。そんなことを小学生に伝えて。…え?少年と新一君は遠い親戚?だとしてもおかしいでしょ。
「───っていうわけで…」
『どうもすみませんでした!!』
蘭ちゃん達が(歯磨きを終えた)沖矢さんに頭を下げるが、きちんと説明できなかった自分にも非はあると沖矢さんは言う。すげぇな心遣いもイケメンかよ。
「ところでどこの大学院生なんですか?」
「東都大学の工学部に…」
(マジか。)
同じ大学なんかい。…知り合いが同じ大学に通ってるって知られるの、ちょっと恥ずかしいし黙ってよ。
東都大学は人数も多ければ学部も多い。蘭ちゃん達が言わなければ…
「じゃあAさんと同じじゃない!」
「そうね。」
「おや?そうなんですか?」
「いやぁ…あはは…(ガッデム!!)」
「ちなみにどの学部を?」
「文学部よね!Aさん!」
「ホー、文学部ですか…」
「い、一応…?(園子ちゃんお口チャック!!!頼むから!!!)」
隠そうと決意して1秒も経たないうちに全部バレたよ。うわぁ大学ですれ違った時とか気まずすぎる。友達に知り合いだってバレたら面倒そう…(白目)
そして学部どころか学年と年齢もバレた私だったとさ(涙)
この時私は思った。
内緒話をする際には、園子ちゃんに絶対言わないようにしよう、と。
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作者名:ば | 作成日時:2022年7月4日 1時